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<患者情報>消去せずに超音波装置納入…試用機を「新品」

12月31日2時34分配信 毎日新聞


 医療用機器販売会社の「東芝医療用品」(本社・東京都)が、故障した超音波診断装置の代わりに大阪府内の動物病院に納入した同型装置のハードディスク(HD)に、人の診断データが復元可能な状態で残っていたことが分かった。個人情報にあたる患者名や施設名、病名などが記入された診断画像が多数あり、代替機器が新品でなく、複数の病院でデモ用に一定期間試用されていたことも分かる結果となった。ハードディスクのデータは専用ソフトで完全に消去しないと復元が可能で、医療機器での管理のあり方が問題となりそうだ。

 装置は、体に当てる部分を替えて人と動物の両方に使える。パソコンと同様にハードディスクが付いており、画像が記録される。

 動物病院によると、05年9月に装置を購入し、保証期間内の06年6月に故障。同社が無償で交換したが、07年6〜7月に電源などの故障が続いた。

 病院と同社が内部を調べると、広い範囲で塩の混入や腐食が見つかり、中古品の疑いが浮上。同社が認めないため、病院側がハードディスクを取り出して市販のソフトを使い、データを取り出した。少なくとも06年4月のファイルが約700あり、うち48件はパソコンで診断データを見られた。この事実を突きつけられ、同社はデモ使用を認めたという。

 同社などによると、交換した装置は約4カ月間、デモ使用されていた。整備記録は残されていない。メーカーの東芝メディカルシステムズ(本社・栃木県)によると、一般的に、デモ機は同社が所有し、使用後はソフトを使って情報を消去すると社内で定めているという。【根本毅】

最終更新:12月31日2時34分




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