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タイで思わぬ京都ブーム 舞妓作戦が奏功 (1/2ページ)
タイをはじめとする東南アジアで古都・京都の人気が高まり、追い風を生かそうと京都市が本格的な観光客誘致に乗り出した。発端は、舞台公演のためタイを訪れた京都の舞妓(まいこ)の一行が、地元紙で一斉に大きく報じられたこと。予想外の好評を聞きつけた市は、すかさず東南アジア諸国でのプロモーション活動に着手するなど、積極的に「市場開拓」を進めている。
舞台公演は、タイとの正式国交樹立120周年を記念し、昨年11月、バンコク中心部の巨大ショッピングモールで3日間に渡って催された。京都五花街の一つ、宮川町の舞妓5人が出演。京都の庭園を意識したセットも好評で、立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。
公演以外でも、一行の動向は注目を集めた。プミポン国王の回復を祈って入院先の病院で記帳をした際は、10紙近くの新聞が翌日付の1面で報道。また、皇太子妃や観光副大臣らを交えた記念撮影の様子をタイ王室ニュースが放映した。
公演の仕掛け人で同市上京区のイベント会社経営、吉本博さん(53)は「京都を知ってもらうには舞妓が一番だと考え企画した。手探りの公演だったのに、これほどのニュースになるとは…。日本文化の人気の高さを実感した」。