現在位置:asahi.com>食と料理>ニュース> 記事

 

食ニュース記事一覧

食ニュース

「養殖は毒ない」フグ肝販売 和歌山の魚店を保健所指導

2007年12月31日

 和歌山市内の鮮魚店が、食品衛生法で禁止されているトラフグの肝臓を販売していたことが分かった。店側は違法行為と知りながら、「養殖のフグは毒がない」などと客に説明して売っていた。同市保健所は30日、店を立ち入り調査し、店頭から肝臓を撤去するよう口頭で指導した。今のところ、食中毒など被害の届け出はないという。

 同保健所によると、同日午後、職員が鮮魚店に立ち入り調査、トラフグの身や肝臓を一つのパックに詰めて店頭で販売しているのを確認した。店側は「売ってはいけないのは知っていたが、客に求められるので仕方なく置いていた」などと説明したという。今秋からの販売を認めたが、販売量は不明という。

 購入した人は買う際、店員に肝臓の毒について問うと、「養殖だから食べてもあたらない。内緒で(肝臓も)つけてあげる」と言われたという。

 同保健所は「フグの毒は、フグが食べた生物の毒が原因とされているため、天然よりも養殖のほうが毒がない可能性は高い。しかし、100%毒がない保証はなく、肝臓は決して食べないように」と呼びかけている。

 フグの肝臓や卵巣には呼吸神経をまひさせる猛毒テトロドトキシンが含まれている場合が多い。食品衛生法で食用にできるフグの種類と部位が決められているが、肝臓はすべてのフグで禁止されている。

この記事の関連情報をアサヒ・コム内から検索する

この記事の関連情報

このページのトップに戻る