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交通事故処理中に救急車突っ込む、京都市

 医師も乗る救急車「ドクターカー」が急患を迎えに行く途中、乗用車と交差点で衝突、さらに30分前に起こった事故を処理していたパトカーにぶつかり信号待ちの車両も巻き込む大事故を起こした。事故は京都市内で22日深夜発生。京都府警南署は23日未明、自動車運転過失傷害の現行犯でドクターカーを委託運転していた北川高範容疑者(58)を逮捕した。同乗の医師も含め4人が別の救急車で病院に運ばれた。

 22日午後11時45分ごろ、雨の降る京都市南区の九条油小路交差点で事故が発生した。赤信号に突っ込んだのはドクターカーだった。一般の救急車とは違い、医師が乗り込み、車内で高度な医療行為ができる。京都第一赤十字病院(東山区)の所有で、長岡京市の開業医から連絡を受けて急患を迎えに行く途中だった。サイレンは鳴らしていたが、交差点に進入した際に徐行義務を怠ったことで、交差する道路を北上してきた乗用車の進路をふさいだ。

 これだけでは終わらなかった。この事故の30分前、乗用車2台が同交差点で衝突し、信号待ちの1台を巻き込んでいた。勢いのついたドクターカーは、事故の実況見分で止まっていたパトカーにぶつかった。さらにパトカーの後方で停車していた乗用車3台も巻き込んだ。皮肉にもドクターカーの登場で3台の事故が、計9台の大事故に発展した。

 ドクターカーは左側面が大きくへこみ、ぶつかった乗用車も前部がめくれるようにつぶれた。パトカーも大破し、玉突きを受けた3台のうち真ん中の車は前後がペチャンコになった。急患を迎えに行くはずだった医師を含め4人が軽いけがをして、別の救急車で病院に運ばれた。

 南署は、ドクターカーを運転していた北川容疑者が本来徐行すべき交差点内へスピードを落とさずに侵入したとみている。現場には警察官が10人以上いたが、サイレン音は認識できたものの「救急車が交差点を直進します」「赤信号を渡ります」などというマイクでの安全確認はしていなかったという。現場は最初の事故発生から2時間封鎖された。

 北川容疑者は救急車専門の運転手として会社を立ち上げ、10年以上の経験を持つベテラン。「注意が不十分だった」と供述している。捜査関係者は「軽傷者は4人だけど、一歩間違ったら大惨事になってたかもしれん」と話した。

[2007年12月24日11時37分 紙面から]

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