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日本、メコン東西回廊に2000万ドル “南進”中国に対抗 外相会談で表明へ (1/2ページ)

2007.12.31 23:44
このニュースのトピックスアジア・オセアニア

 日本政府は16日に東京で開かれる初の日・メコン外相会議で、メコン地域5カ国(タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、ラオス)を横断する東西回廊の物流網整備に2000万ドル(約23億円)の無償資金協力を表明する。同地域では陸続きの中国が経済力をバックに南北の幹線道路である南北回廊を整備しながら、各国との結び付きを強めている。政府は今回の支援を皮切りに“南進”してくる中国に対抗し、対東南アジア外交の再構築を目指す方針だ。

 日本が支援する東西回廊は、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム4カ国を横断する「東西回廊」(全長約1450キロ)と、タイ、カンボジア両国を結ぶ「第2東西回廊」(同1000キロ)。経済統合を目指すASEAN(東南アジア諸国連合)の中で、内陸部の各国を結ぶ経済動脈の役割を担っており、特に開発後発地域のCLV3カ国(カンボジア、ラオス、ベトナム)には整備へのニーズが強い。

 メコン地域の拠点国家であるタイには約1300社の日系企業が進出している。タイと東西回廊で結ばれるカンボジアやラオスは労働賃金がタイの5分の1の水準で、物流網の整備が進めば両国への第2工場建設などで、日系企業にも大きなメリットがある。

 今回の支援は、日メコン外相会議を機に、新規に打ち出すもので、日本が全額出資し、平成18(2006)年に設立した「日本ASEAN統合基金」から2000万ドルを無償で供与する。日本の実走調査では、2、3日で通行可能な「東西回廊」で、実際には通行に4、5日を要するなどの問題点が浮上しており、全額を通関システムの改善や街灯、路面の整備などに充て、域内各国の経済統合の動きを下支えする方針だ。

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