県内の医師不足解消を狙って県はこのほど、中央市の山梨大付属病院で、高校生や中学生を対象にした「医学部進学セミナー」を開催した。医師を志していたり、将来の選択肢の一つとして考えている生徒たちが、ベテラン医師の講義を聴き、病院見学を行った。
高校生24人、中学生21人の計45人が参加。講義では、白血病の一つの種が研究の結果、飲み薬で治療できるようになったことなどが、芸能人の症例などを盛り込んで紹介された。その後、手術室を見学室から見るなど病院見学が行われ、生徒は医師らの説明に熱心に耳を傾けていた。
富士吉田市立下吉田中2年、岩田千優さん(14)は「小学3年でのどの手術をした時、担当の先生が優しくて、医師になりたいと思いました。(セミナーは)将来に役立つと思う」と目を輝かせていた。
厚生労働省が2年に1度実施している医師調査(06年末現在、21日発表)によると、県内の人口10万人当たりの従事医師数は192・6人で全国平均の206・3人を下回っている。【吉見裕都】
毎日新聞 2007年12月31日