パリ・オペラ座バレエ団名古屋公演
12月1日からチケット先行発売開始。世界最高峰のバレエ団が来日!
【社会】人口急増で“勝ち組”が悲鳴 「自動車産業の街」愛知・安城2007年12月30日 朝刊 自動車製造業などに支えられる愛知県安城市が、急激な人口増に頭を抱えている。財政難に悩む地方の自治体を尻目に、毎年税収が伸びる、いわば“勝ち組”。それでも急激な人口増で、日本のデンマークといわれて農村イメージがあった同市も急速に都市化し、学校の教室不足や治安の悪化、ごみの増加など、負の側面が見え始めた。(安城通信局・宇佐美尚) 市立作野小学校の敷地内にある作野児童クラブには、放課後に子どもたちが集まる。子どもたちの面倒を見る大見由美子さん(58)は「天気がいいからまだまし。雨が降ると子どもがひしめき合ってます」と、元気に遊ぶ子どもたちを見つめた。40人の定員に66人が登録。施設が手狭で一部は、日系ブラジル人ら外国人児童が使用する日本語教室を間借りしている。 来年度もクラス増で、日本語教室は普通教室に変わる。太田正幸校長は学校の平面図を眺めながら、「日本語指導の子どもたちは教室を転々とすることになる。教室不足は悩みの種」とため息を漏らした。 治安の悪化も深刻化している。同市住吉地区は車上狙いの多発地帯。防犯活動に力を入れる町内会長の中前敏之さん(71)は「わずか10日で20件。いくらパトロールしても防げない」と嘆く。同市では1997年に15・5件だった1000人あたりの刑法犯認知件数は、2006年には20・5件に。「新しい住宅が増え、防犯活動で近所が連携しない。むかしはもっと支え合っていた」と顔を曇らせた。 ごみの増加も頭痛の種だ。市の焼却場に持ち込まれるごみは06年に約5万8000トン。97年に比べて約1万2500トン増えた。市環境保全課は「ごみ減量をやるしかない」と危機感を募らせている。 【メモ】 安城市の人口は約17万8000人。ここ10年で約2万3000人増え、増加率は15%近い。10年間で小学校を2校新設、3校で教室の増築を行った。
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