ア 文化財関係者の方々へ
放火火災予防対策の推進
文化財における過去の出火原因では、放火によるものが多く発生しています。また、これらは深夜に限らず日中においても人目につかない場所から発生しています。
このことから、人目のつかない場所の見回り、可燃物の整理・整頓、夜間の建物周囲の照明など、放火されない・させない環境づくりを進めましょう。
火気管理の徹底
火気の不適切な取扱いによる火災が発生していることから、ろうそく、線香等の火気取扱中は無人にしないこと、火気使用後の消火の確認、地震動等により作動する安全装置を備えた設備の設置、地震動による灯明等の転倒防止及び火気への可燃物の落下防止対策等を行いましょう。
また、工事に際して、使用する機器、危険物、電気設備等の使用管理、避難経路の確保等の防火安全対策を進めるとともに、工事の規模等に応じた工事中の消防計画も提出してください。
火災、地震、その他の災害等に対する自衛消防対策の充実強化等
放水を伴う初期消火訓練、繁忙期を想定した避難誘導訓練や応急救護訓練などの実戦的な自衛消防訓練を実施しましょう。
また、建物内の収容物等の転倒・落下による受傷事故及び避難障害を発生させないため、建物収容物の転倒・落下防止措置や人員経路の見直しをすることも大切です。
消防用設備等の適正な維持管理及び災害発生時に必要な装備の充実
消防用設備等に係る点検、整備を定期的に実施することなどによる適正な維持管理及びその操作要領を習熟しましょう。
災害発生時に必要な救出器具や施設内で発生した参拝者の受傷事故等に係る応急救護に必要な器具等を整備、充実していきましょう。
自動通報制度の普及促進
文化財施設での火災による被害の拡大を防ぐには、早期の通報体制を確立することが必要です。施設の実態に応じた自動通報制度(有人直接通報、無人直接通報、即時通報)を設置しましょう。