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2007年12月31日(月) 朝刊 19面
無料求人誌 大量持ち去り/妙手なく悩む業者
 ご自由に、でも一部ずつ取って―。県内で花盛りの無料求人誌が、「古紙」として換金するため大量に持ち去られる事例が続発している。スーパー店頭の棚からトラックや台車で運び出す大胆な行動も。発行企業は「必要な人に情報が届かない」と対策を練るが、もともと無料なだけに警察も対処しにくく、決め手はないのが現状。古紙相場の高騰、家庭ごみ持ち去り禁止の条例化が生んだ思わぬ現象に、頭を抱えている。

 無料求人誌を発行する県内の四社によると、持ち去りは今年夏ごろから目立ち始めた。「現場」はスーパーの出入り口近くの棚が多く、数十部が根こそぎなくなることもあるという。

 「棚を補充するアルバイトが持ち去る人を発見して問いただすと、『お前には関係ないだろう』と脅された」(求人おきなわ)

 「注意したら棚に戻したが、その後すぐ近くの店でまたやっていた」(マイルストーン)

 ラジカル沖縄、冒険王を含めた四社は、悪質と判断した車両の写真を撮ったり、「お一人様一部ずつ」と呼び掛けるステッカーの作成に入ったりしているが、「どこまで踏み込んで注意できるかが難しい」と悩む。

 持ち去りがエスカレートしている背景には、原油高騰などに伴う古紙の値上がりがあるとみられる。あるリサイクル企業によると、一年前に比べて一・五倍のキロ当たり十五円前後まで跳ね上がっている。

 この企業には、明らかに読まれていないままの求人誌が、二トントラックに満載されて持ち込まれることも。時価で約三万円の収入になる計算だ。

 「お年寄りが生活のため、というより利益追求のグループが増えた。家庭の資源ごみ持ち去り禁止が那覇市で決まったことも、フリーペーパーに流れる一因ではないか」と担当者は話す。

 業界の信頼にもかかわるため、発行元の四社の危機感は強い。持ち去る人を特定できた場合には、損害賠償を求めることも検討するという。だが、一番の願いは「古紙にしないで、中身を読んで仕事を探してほしい」というところのようだ。

スーパー出入り口の棚は、店員の目も届きにくく持ち去りが頻発している=那覇市内のスーパー


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