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“美食の国”でも進まぬ飲食店の禁煙 ミシュラン三つ星店も (1/3ページ)
初上陸したレストランの格付け本「ミシュランガイド」東京版で高い評価を受けた“美食の国”日本。だが、病院や交通機関に比べて禁煙・分煙対策が最も遅れているのが飲食店だ。客離れや売り上げ減少を恐れて禁煙に踏み切れない飲食店が多いことから、日本禁煙学会は「まずはミシュランがお手本を示してほしい」と、室内完全禁煙を評価の基準にするよう求めている。(中曽根聖子)
受動喫煙の防止を定めた健康増進法施行から4年半。学校や病院、職場などで対策が進む一方、喫煙席の設置やランチタイム禁煙など何らかの措置を講じる飲食店はまだ少数派。平成20年度中の制定を目指して「公共的施設における禁煙条例(仮称)」の検討を開始した神奈川県の調査によると、受動喫煙対策を実施している飲食店は3割にすぎなかった。
全国の禁煙飲食店を紹介し、月間40万件に上る閲覧があるインターネットの人気グルメサイト「禁煙スタイル」は現在、8000店の禁煙店を掲載しているが、同サイトを開設する兵庫県在住のウェブプログラマー、岩崎拓哉さんは「禁煙店は全国に80万とも言われる飲食店のごく一部」という。
海外ではアイルランドやイギリス、イタリア、スウェーデンなど、屋内の公共空間を禁煙とする国が増えるなか、日本で対策が進まないのはなぜか。