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ブット元首相暗殺の写真、政府説明と矛盾

 パキスタンのブット元首相暗殺の瞬間をとらえたとされる連続写真を民放ドーンニュースが30日までに放送、写っていた内容が政府の説明と矛盾していたことから、政府への不信感が一段と高まっている。

 内務省は、ブット氏の死因は自爆による爆風で頭を強打したことだとし、銃弾は当たらなかったと説明。しかし、写真には、車のサンルーフから身を乗り出したブット氏に向けて、男が至近距離から拳銃を構える様子が写る。その直後の写真では男は銃を下ろし、ブット氏は車内に倒れ込んだとみられ姿は見えない。この時点では爆発は起きておらず、内務省の説明と明らかに矛盾する。

 連続写真は、現場にいたアマチュア写真家が撮影した。狙撃犯とみられるのはサングラスをかけた若い男。同テレビは、この男の後方にいた白い布で身をくるんだ別の男が自爆したと指摘、暗殺には2人がかかわったとしている。

 政府は、国際テロ組織アルカイダとつながりがある部族地域の武装勢力リーダーが首謀者と主張。ただ“証拠”とするリーダーの電話での通話記録も文書の形で報道陣に配布しただけで、音声は公開しなかった。

 現場は陸軍本部があり、厳重な警備が敷かれる首都近郊ラワルピンディ。さらに暗殺直後には警官が発砲したとの目撃証言も出ていた。名指しされた武装勢力側は、軍情報機関が関与したと主張する。

 それだけに政府は「陰謀説」否定に躍起になっているが、批判を受けて、ブット氏の家族が望めば埋葬された遺体を掘り起こし、解剖して死因を再調査する考えも示している。

[2007年12月30日23時18分]

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