内藤後援会が入会希望者殺到でKO寸前?
- 亀田大毅戦でそろいのTシャツを着て声援を送った内藤豊浦町後援会の人たち
内藤後援会がノックダウン寸前!? プロボクシングのWBC世界フライ級王者で豊浦町出身の内藤大助(33=宮田ジム)の豊浦後援会が運営危機に陥っていることが13日、分かった。亀田大毅(18=協栄ジム)を破った10月11日の初防衛戦後、後援会への入会希望者が北海道のみならず全国から殺到。会報の郵送料など経費がかさみ、財政が逼迫(ひっぱく)している。予想を超える内藤人気が思わぬところに波及している。
内藤本人は大毅に完全勝利を果たしたが、後援会はフラフラ状態だった。内藤人気が思わぬ余波を引き起こしている。豊浦町後援会が募集する08年度会員数が、亀田大毅戦前の2倍強の420(法人30、個人390)を超えた。全国からの応募が増えたことで逆に経費がかさみ、後援会の財政が逼迫している。後援会の正源昭事務局長(55)は「うれしい悲鳴だがパニック状態」と現状を話す。
後援会は98年の発足以来、1口個人1000円、法人5000円の年会費を集め、会員証、ポスター、グッズなどを製作してきた。問題となっているのは道外会員の増加で郵送代などが予想以上にかかること。来年度分の年会費は現在約57万円集まっているが、経費を差し引くとギリギリだという。同事務局長は「会員証を手作りにして経費を抑えている。赤字ではないが厳しい」と窮状を訴える。
さらに祝勝会などのイベント開催費用など、想定外の支出も増加。支出が収入を超え、不足分を後援会幹部の持ち出しで補っているのが現状だ。労力も相当の負担で10月以降は膨大な会員証、郵便物などの作製を同町職員の手を借りながら休みを返上して行っている。
「誰にでも参加してもらいたい」(同事務局長)ため会費の値上げの予定もなく、打開策には大口のスポンサーを見つけるしかない。来年、ポンサクレックとの防衛戦が決まれば再び応援ツアーを組む。また、内藤記念館の構想などもあり資金は必要だ。同事務局長は「内藤は息子みたいなもの。大口のスポンサーがついてほしい」と懇願する。大事な“息子”のため、後援会も倒れるわけにはいかない。
[2007年12月14日 紙面から]