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【社会】

自転車ルールを30年ぶり見直し 警察庁懇談会が報告書

2007年12月27日 夕刊

 警察庁の「自転車の安全な通行方法等に関する検討懇談会」(座長・吉田章筑波大大学院教授)は27日、「携帯電話を使用しての片手運転を禁止事項として周知すべきだ」などとする報告書をまとめた。同庁はこれを踏まえ、安全教育の基本となる「交通の方法に関する教則」(国家公安委員会告示)の自転車に関する内容を、ほぼ30年ぶりに抜本的に見直す。自転車の通行区分を明確化する来年の改正道路交通法の施行を前に、自転車の走行実態に対応した安全ルールを普及させる。

 報告書では、携帯電話の使用や傘を差しての片手運転、ヘッドホンで音楽を聴くなど外部の音が聞こえない状態での運転などの禁止事項を挙げるとともに、ベルは見通しのきかない交差点の通過時など危険防止のために使い、歩道などでみだりに鳴らさないといった注意事項を周知するべきだとしている。

 また、雨天での走行では「雨がっぱ等を着用すること」とし、傘をハンドル部分などに固定しての運転は、道交法の「安全運転義務」違反に当たる可能性も高く危険だと明示すべきだと指摘。自転車の前後に幼児2人を乗せて運転するのは「違反で危険」として「1人まで」と明示するよう求めている。

 道交法改正では、自転車は原則として車道通行とし、13歳未満の子供が運転したり、車道の危険を回避したりするなどのやむを得ない場合、歩道走行が一部容認されることになった。具体的事例として、道路工事や駐車車両などで車道左側の通行が困難な場合などを教則で例示することが適当とした。

 

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