現状を鋭く暴き、虚構を打ち抜いた、最強ロックンロール。音響的な良さに音楽の価値を見出していた近頃の俺に、「それだけじゃあ無い」ってことを改めて気づかせてくれた。『ジュビリー』『1,2,3』ときた時、「祝祭的な凝り凝りのブレイクビーツアルバムになるんだろうな」って想像&期待してたけど(『ハレルヤ』もブレイクビーツバージョンになるって宣言してたし)、そんな安易な想像&期待を遙かに超えた何でもアリっぷり。中村君の25年間どころか、音楽の持つ力の全てがここにぶち込まれている。それはBECKが『MIDNITE
VULTURES』で成そうとして足りなかったもの、つまり「意味を持った音」が高野さん、岸田君、細野さん、んでマーシー達によって必然性を持って鳴らされてるということ。だからこそメロディ、ビート、歌詞、そして歌声、それら全てがメッセージとして伝わってくる。音楽ってやっぱり凄い。
中村君がここまでしなきゃならなかったんだよ?聴いてる?それくらい現状は散々だよ、やっぱり。んで現状がこんなんなのは「あいつら」だけのせいじゃなくて、間違いなく「僕ら」のせいでもある。だからといって「世の中変える!」なんて大それた事ができるかどうか、っていうかそんなこと知ったこっちゃないんだけど、死ぬ気になれば自分の見ている光景は変えられる、『ERA』でそんな確信を抱いちゃったよ、勝手に(笑)。さて、行きますか!
江口浩壽 jubilee@gem.hi-ho.ne.jp
「独裁者は叫ぶ革命はエゴさ。」なんて言葉を自分で言っておいて充分って言っていいほどこの「ERA」じたいが革命的だとボクは思う。「僕として僕は行く」は今までの中村君の永遠のテ−マみたいなモノでありこれからのテ−マでもあると思う。そして今回の「ERA」で新たなるテ−マ「飛び込んで行こうよ」。今までは平凡な毎日から宝物を探していたのに、このアルバムからは一転自分から宝物を探しに行く、まるで海賊、またはハンタ−みたいに....なんかジャンプみたい。いや例外じゃないな。「ERAは希望でいっぱいの物語」みたいなモノがある。今まで以上に超前進主義をとっている。歌詞はもちろん、音(ついでに「ジャケット」も)も「ロック」って文脈を利用した「ミックスジュ−ス」なんじゃないかなって思う。そう!!「ERA」自体が新しい「ロック」の希望を乗せ動き出した物語の始まり。果たしてこの物語はどこまで続くんでしょうか?って、とにかく「ロックの逆襲」を祝って「ジュビリ−」。
犬猫 koukikun@muf.biglobe.ne.jp
拝啓 中村一義様
十四歳の時に出逢ってから、早、三年が経ちました。
あの頃の自分には、『金字塔』が難解なモノでしかなかった。
でも何故か、何を言おうとしているのかは解っていたと想う。
あれから三年経った現在。
少しは、他人の気持ちを考えるようになりました。
少しは、楽しく生きてやろうと想うようになりました。
『ERA』は、そんな気持ちを壊しにかかりました。
あなたのうたが”魔法”じゃないって、解ってます。
あなたのうたが”希望”じゃないって、解ってます。
けど、信じていいんですよね?
大声でうたっていいんですよね?
それをただ、言いたかっただけです。
健康に気を付けて、生きてください。
かしこ
ツムジ bluesun@livedoor.com
聴き終わった時は肩で息してた。まじやばかったよ。ジェットコースターみたいだ。楽しいんだけど恐い。これまで、彼が全ての人に向けて歌うコトバを、自分の思いとして受け止めてた。でも今回はなんか違う。奴は先に進みやがった。その先の方から歌ってくる。今度はもろにこっちの目ぇ見て。矛先は僕らかよ。
彼の目には僕が映ってて、否応無しに見せつけられる。「君も変わらないんだねぇ、まぁ、こっち向いて」「オレも、ホントの事なんて、分かりゃしないんだけど」お前それでいいの?と聞いてくる。この約2年、彼は進んでいるってコト、まるで進んでないこと自覚してんのに、自分はなんもしなかったってコトってのがよく分かってるだけに、だから僕はこの作品に打ちのめされるんだ。
つく