第37回 「母の遺言」 9月16日放送
自らの死期を悟った大井夫人(風吹ジュン)は初めて勘助(内野聖陽)を呼びつけ、晴信(市川亀治郎)の行く末を託す。
同じ頃、関東管領・上杉憲政(市川左團次)は新興の北条氏康(松井誠)に追い詰められていた。家老・長野業政(小市慢太郎)の進言に従い、憲政は長尾景虎(Gackt:ガクト)を頼って越後へ落ち延びることを決意する。
いよいよ関東制覇を目前とする氏康の元を勘助が訪れた。武田・今川・北条の三国同盟を結ぶよう打診するためだった。
そこへ憲政の家臣・妻鹿田(田中実)が憲政の嫡男・竜若丸を人質に寝返りを申し出てきた。敵ながらその裏切りに憤った氏康は竜若丸に本懐を遂げさせて、義を守ることをわが子・新九郎(早乙女太一)に教える。
甲斐に戻った勘助は、晴信の娘を北条家に嫁がせるよう進言する。政略結婚を積み重ねることで三国の同盟を成立させるのが勘助の策だった。飯富(金田明夫)はこの同盟が将来破棄された場合、今川の娘と結婚する嫡男・太郎の立場が悪くなるのではと危惧する。大井夫人もかつて晴信が父・信虎と対立したように親子が争うことを恐れていた。
天文21年5月、最期まで武田家の行く末を案じながら大井夫人はこの世を去った。 |