第32回 「越後潜入」 8月12日放送

 勘助(内野聖陽)は鉄砲商人に扮し、偽名を使い長尾景虎(Gackt:ガクト)に会う。10挺の鉄砲を用立てるという勘助に景虎は100挺用意するよう命じる。数が揃うまで勘助を人質に するというのだ。元々鉄砲を売るつもりなどない勘助は長尾家の内情を探る好機と喜んで人質と なる。しかし、景虎は勘助を武田家の者と半ば見抜いていた。
 一方、晴信(市川亀治郎)は、村上方の砥石城攻略に出陣した。真田(佐々木蔵之介)の謀略の 成功で村上(永島敏行)が劣勢にあると判断したのだ。
 晴信の出陣を知る由もない勘助は、景虎にお供して宇佐美定満(緒形拳)の居城に赴き、その 城に留め置かれることになる。長尾家の軍門に下らず中立を保つ宇佐美を味方に引き入れたいと 景虎は考えていた。勘助は景虎と宇佐美が手を結べば越後は難敵になると警戒する。
 そのままひと月が過ぎ、勘助は驚くべき事実を景虎より伝えられる。晴信が砥石城で村上に 大敗したというのだ。しかも紀州から買い付けたばかりの鉄砲百挺も大半を村上に奪われたという。 衝撃を受ける勘助に宇佐美の一言が追いうちをかけた。『酒でも飲まぬか、山本勘助』。 勘助の氏素性はすっかり見抜かれていたのだった。