第28回 「両雄死す」 7月15日放送

 天文17年2月、晴信(市川亀治郎)は信濃に出陣、対する村上義清(永島敏行)も兵を挙げ、 両軍は上田原で激突した。武田の先陣は板垣(千葉真一)、甘利(竜雷太)の両名。 既に死を覚悟していた板垣は、勘助(内野聖陽)に「まことの軍師となれ」と遺言し、 合戦では本陣にあって晴信を守るよう命じた。そして自分の兵のみで村上を討つべく突撃する。
 夜、甘利は予ねての約束通り武田を裏切り、単身、村上本陣に駆け込んだ。
 裏切りを知った晴信は激怒、しかし勘助はこれこそが甘利の策だと見抜いた。
 勘助の読み通り、甘利は隙を見て村上に斬りかかるが、平蔵(佐藤隆太)のとっさの矢に阻まれ、 捕えられる。
 一方、板垣は深追いを禁じた晴信の命を無視して突出し、敵に囲まれていた。 板垣を救うため全兵力で攻めかかる武田軍。同時に村上も総攻撃を命じた。
 その隙を突いて逃げ出した甘利だが、無数の矢を受け板垣の面前で討死する。 劣勢覆い難い武田軍だったが、突如、晴信の本陣を示す旗が板垣陣に翻った。 それは窮地に備え板垣が用意していた影武者だった。
 板垣は村上勢を一手に引き付け奮戦するが、ついに力尽き息絶える。 戦場に板垣の名を呼ぶ晴信の絶叫が響き渡った。