第20回 「軍師誕生」 5月20日放送

 天文12年(1543)9月。武田勢は信州長窪城を包囲した。勘助(内野聖陽)は力攻めを戒め、策を用いて城を落とそうと謀っていた。家老・諸角虎定(加藤武)が勘助を正式に軍師として用いるよう晴信(市川亀治郎)に進言する。晴信は城攻めが成功すれば勘助を軍師にすると決める。
 城に籠もっていたのは相木市兵衛(近藤芳正)を始めとする各地で武田に敗れた信州の豪族たちであり、その中に平蔵(佐藤隆太)とヒサ(水川あさみ)の姿もあった。しかし、その相木こそが勘助が城に送り込んだ裏切り者だった。武田勢は相木と呼応して瞬く間に城を落とす。策が当たった勘助はついに武田家軍師として認められた。
 しかし、武田家には気がかりなことが残っていた。それは由布姫(柴本幸)が晴信に心底から従わないことであった。晴信に愛情を感じる一方で武田への恨みを捨てきれず由布姫は苦しんでいた。勘助は晴信の命で由布姫の思いを確かめようとするが複雑な女性心理は手に余った。
 一方、長窪城を脱出した平蔵(佐藤隆太)とヒサ(水川あさみ)は武田を倒せる実力者を求めて信州をさまよい、村上義清(永島敏行)に出会う。それは、信州における最大の難敵が武田の前に姿を現したことを意味していた。