第17回 「姫の涙」 4月29日放送
勘助(内野聖陽)は由布姫(柴本幸)を逃がすことを決意する。勘助は、姫が一人の女性として生きることを望んだが、由布姫は武田への怨みを忘れてはいなかった。
同じ頃、勘助が助けたという事に興味を抱いた晴信(市川亀治郎)は由布姫を生かすために側室に迎えいれることを決意する。噂を聞きつけた正室・三条夫人(池脇千鶴)の胸中は複雑であった。夫・諏訪頼重を切腹に追い込んだ兄・晴信に対する禰々(桜井幸子)の怨みを目の当たりにしていたからだった。
逃げた由布姫は、道中、浪人者に襲われるが、そこに勘助が現れ、命を救われる。晴信の決意を知った勘助が由布姫を連れ戻しに来たのだった。勘助は浪人者を雇ったのは自分だと嘘をつき、姫の憎しみを敢えて自分に向かわせる。そうやって晴信の慈悲深さを由布姫に植え付けようとしたのだ。
一方、諏訪では高遠頼継(上杉祥三)が諏訪全体を手に入れんと兵を起こした。晴信は生後まもない諏訪頼重の遺児・寅王丸を母・禰々から無理に引き離し、その幼児を旗印に諏訪に出兵する。寅王丸とそれを守る武田勢こそ、諏訪の正当な後継者と示す作戦だった。 |