第13回 「招かれざる男」 4月1日放送

 勘助(内野聖陽)は、仕官したとたんに武田家一の猛将・原美濃守虎胤(宍戸開)から真剣の勝負を挑まれるが、とっさの機転で翌日に勝負を延ばすことに成功する。時を稼いで策を練るとともに自らが地の利を得られる場所で勝負することが必要だったのだ。勘助が選んだ場所は池のど真ん中。そこに舟を浮かべ、船上で勝負しようと申し入れる。舟の上でなら足さばきに難がある自分でも原美濃と勝負になるという勘助。腕に自信のある原美濃はどこであろうと構わぬと舟に向かう。しかし、勘助の策はそれだけでなく、戦わずして勝つ秘策がその舟には隠されていた。結果、原美濃は戦わずして敗れ、興味津々で見守っていた晴信(市川亀治郎)や勘助を胡散臭く思っていた重臣たちもその知恵を認め、勘助は武田家に名実ともに受け入れられる。
 同じ頃、晴信と三条夫人(池脇千鶴)の二人目の男子・次郎が病にかかり視力を失ってしまう。三条夫人には、勘助の隻眼が次郎の失明と重なり合い、不吉な男の出現が武田家に災いをもたらすように思えてならなくなる。笑い飛ばす晴信であったが、やがて夫人の不安は意外な形で的中する。