第3回 「摩利支天の妻」 1月21日放送

 故郷での仕官がかなわず失意の山本勘助(内野聖陽)は、再び甲斐に姿を見せた。そこで勘助は村娘・ミツ(貫地谷しほり)と再会し、妊娠していることを知る。ミツは勘助の子だと言うが、勘助は『誰の子ともわからぬ』と冷たく突き放しミツを好いている平蔵(佐藤隆太)たちと喧嘩になる。一方、武田家では、甲斐を統一したばかりの当主・信虎(仲代達矢)が早速信濃に攻め入ると宣言。戦に明け暮れる日々に家臣や領民の不満が高まる。
 そんな中、元服したばかりの嫡子・晴信(市川亀治郎)は趣味の和歌に没頭し怠惰な生活を続けていた。晴信の守り役である板垣信方(千葉真一)はその真意を測りかねるが実母・大井夫人(風吹ジュン)は父との対立を避けるため敢えて愚か者を演じているのではという。板垣は晴信を諌めるため苦手な和歌で勝負を挑む。
 その頃、村で無為な日々を送っていた勘助は、農民の屈託のない生き様に触れるにつれて心を開き、村で一人の百姓としてミツと共に暮らすことを決意する。そんな折、鹿狩りに来た信虎は偶然ミツと出会う。獲物が取れず苛立っていた信虎の矢先はミツに向けられた。