「こども病院・感染症センター」の人工島(東区)移転に反対する署名活動が27日、福岡市内であった。同病院に通院する子供たちや保護者約20人が「利用者の声が全く考慮されていない」と訴えた。
心臓病や神経性の難病の子供を抱える親らでつくる「こども病院の人工島移転を考える会」(佐野寿子代表)が実施した。
同会は反対の理由を(1)西部の小児医療体制が手薄になる(2)橋でのアクセスしかなく緊急時に対応できない(3)利便性が悪い--と理由を挙げている。
会見した同会のメンバーは「人工島は交通渋滞が心配だ。1分、1秒を争う病状になったときに、救急搬送に懸念がある」などと訴えた。
市の「検証・検討チーム」は今月、同病院の単独移転案を発表した。機能などを含む病院事業全体については1月8日の「病院事業運営審議会」の諮問を経て決定する。しかし、移転場所について市は「問わない」としており、人工島への移転が濃厚になっている。【高橋咲子】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2007年12月28日