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医師の地域偏在が拡大 島根県調査 '07/12/27

 ▽県西部・中山間で減少

 医師不足が深刻化している島根県は二十六日、県内すべての病院と診療所計九十九施設を対象にした勤務医師の実態調査をまとめた。現行の診療体制で各施設が必要とする医師数は計千百四十四人で、現状は二百二十七人の不足。充足率は前年(79・9%)とほぼ同じ80・2%だったものの、県西部や中山間地域は前年より下回り、医師の地域偏在が拡大している。

 県内七つの医療圏域で充足率が最も低かったのは浜田の69・9%(前年比3・8ポイント減)。ほかに雲南71・6%(1・2ポイント減)益田73・7%(1・4ポイント減)と県西部や中山間地域で医師の減少が加速している。最も高かったのは隠岐の98・6%(18・5ポイント増)。

 診療科別では救急が58・1%と最も低く、皮膚科、眼科、リハビリテーション科が70%を割り込んだ。全国的に不足している産婦人科は78・4%、小児科は77・9%。

 勤務医の過酷な労働状況が指摘される中、三施設で月に七回以上の当直があった。当直明けの午後の勤務を免除するなどの配慮をしているのは十一施設にとどまった。

 また、病院の経営状況は60・4%が「悪くなっている」とし、診療報酬のマイナス改定や医師不足に伴う患者数の減少を主な要因に挙げた。(城戸収)




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