話題

　ＤＶＤなどへのコピー回数が制限されている地上デジタル放送の番組を、無制限にコピーできるようにする非正規のチューナーが出回っていることがわかり、総務省は２７日、対応策の検討を始めた。メーカーなどにこうした機器の販売を禁じるような法整備なども検討し、来年夏をめどに方針を決める。

　この機器は台湾製の「フリーオ」。番組をこの機器で受信してパソコンに録画すると、パソコンからＤＶＤなどへ何度もコピーできる。販売元の名称や本社所在地などは公開されていないが、ホームページによると、価格は２万９０００円。ネットで注文して個人輸入するが、現在は「在庫切れ」という。

　地デジ放送は、著作権保護のため、正規の受信機を通すと１度しかコピーできないように特殊な暗号をかけている。台湾製の機器は、何らかの方策で、この暗号がかからないようにしているとみられる。

　総務省によると、個人でコピーを楽しむだけの場合、現行法で摘発できるかどうかは両論あり、わからないという。消費者の利便性を高めるため、正規の受信機でも、来年６月には、ＤＶＤなどに１０回までコピーできるよう緩和される見込み。【尾村洋介】