昨年10月に瑞浪中学2年の女子生徒=当時(14)=がいじめを苦に自殺した問題で、独立行政法人日本スポーツ振興センター(東京都)が、災害共済給付制度の死亡見舞金の申請を受理し、近く遺族に支給する見通しであることが26日、分かった。女子生徒の父親は「娘の自殺の要因が学校内でのいじめだと、国が認めた結果と受け止めている」と話している。

 同センターは、文科省の外郭団体。同制度は、国と学校設置者、保護者による互助共済制度で、学校の管理下における児童生徒の災害に対して、医療費や死亡見舞金などが支払われる。

 文科省はこれまで、自殺した場所が自宅などの場合は学校の管理外であるとして、死亡見舞金を不支給としていたが、学校でのいじめが要因ならば学校以外の場所での自殺も対象に入るとして、7月に省令改正を行っていた。これにより、過去2年にさかのぼり、死亡見舞金の支給ができるようになった。

 これを受けて9月に、市教委が同センターに女子生徒に対する死亡見舞金の給付を申請。同センターでは11月に医師や弁護士らによる審査会を開いて給付金の支給を決定。さらに本部で協議が行われた結果を受けて、市教委が25日に遺族へ支給する方針であることを告げたという。