諏訪広域連合は26日、6市町村長による正副連合長会議で、JR東海が前日の25日、2025年に開業を目指す首都圏─中京圏を結ぶ「中央リニア新幹線」を全額自己負担で建設する方針を発表し、南アルプスを貫通する「直線ルート」を想定していることについて、あくまで諏訪地域を通る「Bルート」での建設を求め、来年1月中にも国やJRに対し、緊急の要望を行うことを確認した。
会議は非公開で行われた。終了後、会見した山田勝文連合長(諏訪市長)によると、県や自治体でつくる「リニア中央エクスプレス建設促進県協議会」が求めてきたルートとは異なるルートが「いきなり示された」ことについて、各市町村長 とも困惑。「リニア中央エクスプレス建設促進諏訪地区期成同盟会」の定期総会を待たず、緊急の要望が必要という認識で一致した。
年明け後、まず県に連携した取り組みを要請。併せて、諏訪地区期成同盟会の役員会を開き、要望内容や日時を調整、早ければ1月中にも国土交通省やJR、国会議員でつくる連盟に要望を行う考え。期成同盟会の役員である市町村長や市町村議会議長、商工会議所会頭、県議などの参加を予定している。
山田連合長は「ルート決定はあくまで国が決定するという説明だった」との認識を示し、「国とJRの関係はどうなっているのか」と、JRによる今回の「踏み込んだ発言」に改めて困惑。県主導で上伊那など他の関係地域も巻き込みながら要望活動を展開していくことが望ましいという考えも強調した。