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ブット元首相が死亡 集会で銃撃と爆発 パキスタン

2007年12月27日23時17分

 パキスタンの首都イスラマバード近郊のラワルピンディで27日夕(日本時間同日夜)、ブット元首相(54)を支持する人々の集会で銃撃と爆発があり、AP通信によると、ブット氏自身も至近距離で巻き込まれた。同国内務省スポークスマンなどによると、ブット氏は病院に搬送されて手術を受けたが同日夜、死亡が確認された。爆発ではほかに約20人が死亡し、多数が負傷した。

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パキスタンの地図

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27日、死亡する直前、パキスタンの首都イスラマバード近郊ラワルピンディの集会で支持者に手を振るブット元首相(ロイター)

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27日、爆発があったパキスタンの首都イスラマバード近郊ラワルピンディの集会会場から、負傷者を救出する人たち(ロイター)

 ロイター通信などによると、ブット氏は運び込まれたラワルピンディの病院で死亡が確認された。ブット氏は集会で演説したあと、車で現場を離れた。その直後に2発の銃声が聞こえ、続いて大きな爆発が同氏を乗せた車の近くであったという。警察当局によると、爆発は自爆テロとみられる。

 地元テレビは、ブット氏は頭部に銃弾を受けており、集会の場から離れようとしたブット氏めがけて銃撃をした後、自爆した者がいたと伝えた。現場にいた警察官は同通信に対し、「男が最初、車に向けて銃撃し、彼女は頭を下げた。その後に自爆した」と話した。

 現場付近は警察が厳戒態勢を敷き、爆発による破片が飛散。混乱するなか、犠牲者らの遺体の上にブット氏の党旗がかけられたという。

 パキスタンでは、ムシャラフ大統領による非常事態宣言が15日に解除され、来年1月8日の総選挙にむけて各政党が運動を活発化させ始めたばかり。ブット氏に対しては、事実上の亡命生活から今年10月に帰国した直後、同氏を狙った連続爆弾テロが発生し、130人以上が死亡している。

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