県立中央病院(出雲市)皮膚科で検査後に植物状態になったのは、医師の不適切な治療が原因だとして出雲市内の男性(06年に死去)と家族が起こした損害賠償請求で、最高裁は26日までに、県が申し立てた上告を不受理とする決定を出した。同病院側に約3300万円の賠償を命じた2審・広島高裁松江支部判決が確定した。
2審判決によると、男性は体の発疹などで97年に入院。医師の診察を受けたが病気は気道まで及んだ。また、腹部エコー検査などを受けた際に呼吸不全を疑うべき症状があったが、適切な処置がなされず、呼吸不全で心肺停止状態になった。
同病院は「最高裁の判断を重く受け止め、相手方には誠意を持って対応する」とコメントした。【小坂剛志】
毎日新聞 2007年12月27日