最近、サーキットの事ばかりだったのでBMWチューニング、モディファイ生活についてホンネを書いてみました。
チューニングの世界は個人の
自己満足の世界だと思う。
私も車の改造は大好きだ。そして自己満足に対価を支払い、
車を改造し、BMWな日々を楽しんできた。
でも少なからず、後で後悔する人たちを私はたくさん見てきた。
私も後悔したものはいくつかあった。
答えはないけれど、後悔しないチューニングをできるようにする為にはどうすればいいかといろんな理論を自分なりにまとめてみた。
1.ノーマル理論
まずBMWノーマル車は、メーカーが開発に何十億円と言う経費をかけ、何万キロという実施テストをした、いわば
パーツの集合体である。ノーマルがいかにバランスがいいか皆さんもBMWが好きな方ならわかっていただけると思う。
普通に街中をのるならノーマルに勝る車を作る技術のあるチューナーやショップ、メーカーなんてないのだ。開発にかける経費も、人材も圧倒的にメーカーが優れているのはサルでもわかると思う。
街中を快適に走るなら、万人受けするノーマルが一番だ。
そのバランスの取れたパーツの集合体の一部をはずして交換やいじろうとするのだから、チューニングには相応の覚悟を持ってやって欲しい。
はずして交換するってことはメーカーがこれで良い!と決めたバランスを崩すことになるのだ。
2.メンテナンスは最高のチューニング。
車はいつまでも新車ではない。走ればタイヤは減るし、オイルも汚れる。いろんなパーツがその性能を発揮しなくなってくる。メンテナンスは前向きな最高のチューニングなのだ。メンテナンスをしてない車にチューニングを施してもなんの意味もない。マイナスからのスタートなんだから、プラスにするのは難しい。性能劣化を改善する方が車の性能を上げるのにどれだけ役立つかを感じて欲しい。へたなチューニングを行うより、日々の性能維持にお金を使うほうが、どれだけ車が速く、快適か、・・・
チューニングをしたいなら出来るだけ0からスタートして車にプラスになるようにしたいものだ。
3.外品チューニング=それはバランスを崩すということ。
市販される車はコストの問題や、製造過程などに少なからず
妥協がある、そこには市場原理がありおのずと車のバランスに
影響している。
簡単に言うと車が売れるバランスがその顧客層向けに整えてあるのだ。メーカーが狙うターゲットは広く何万人にもなるだろう。
チューニングはあえてそのバランスを崩し、千人向け、百人向け、そして自分向けに車の好みをかえる為にする行為だと位置づけることができる。
しかしチューニング方法を間違えると、すばらしいBMW社がつくったバランスのいいパーツの集合体を崩していくことになるのだから、注意してほしい。
ノーマルの性能の高さはすごい高次元でバランスされていて、その性能はものすごく高いことを頭に入れておいて欲しい。
バランスを崩すのはあなたの命にもかかわる行為でもある。
チューニングには本当の物を選べる目が必要だ。
ここはコストダウンの為にこうなってるとか、ここはオイラの好みの味付けじゃないからイジルっていう感覚があれば、おのずとそれに見合ったチューニングができるようになるだろう。
4.バランスを崩したいあなたへ。
ホイールを変える。エアロを変える。サスを変える。エンジン周りをいじる。マフラーを変える。ライトを変える。シートを変える。電装チューンをする。ROMをいじる。いろいろな多種多様なチューニングがあります。
いいでしょう。どんどんやってください。
でもあなた騙されていませんか?
良い物は本当に少ないし、値段にも反映してめちゃ高いんです。
かっこよくなった!
だけじゃあ〜ありまえせんか?
車の性能についてきちんと考えましたか?
それでいいのだという人はコレ以降は読まないほうがいいです。
怒られちゃいますから・・・
パーツ変えたからすべてがよくなった
なんて思ってませんか?
体感なんて当てにまったくなりません。
○チューニングに払った対価分はよくなってるという思い込み。
○ここを変えたから、ここがよくなったはずだ。
○よくなるって書いてるし、すごくいいと薦められたし、
○みんなやってるし、やっぱいいんだろ。
○ノーマルパーツの性能を気にしたことがない。後付外品の方が性能はいいはずだ。
こんな思い込みで体感=性能比較なんてできるはずないです。
この思い込みを利用した商売パーツやショップが巷にあふれかえっています。これは本当に気をつけてください。
ノーマルパーツの素材や値段、あなたは知ってますか?
例ですが外品がカーボンだと軽いだとか、いろいろあるけど耐久性や剛性に観点を向けたことがありますか?カーボンという素材も製造工程などによって何種類もあるんです。一言でドライカーボン、ウェットカーボンと片付けていますが、カーボン業界にそんな言葉はありません。
たとえばE46M3についてですが、最高速が伸びるようにしたいなら
ノーマルエアロ、ノーマルホイール&すべてノーマルが一番伸びるでしょう。
フロントにリップ付けたらドラッグ(抵抗)が起きますし、リアにウイングつけてもドラッグが起きるでしょう。しかも重量は増加してるはずですから余計でしょう。
ホイールは最高速付近では剛性があって重さのあるノーマルホイールの方が前へ進むので車体は安定します。
僕がエアロを売るなら、
『かっこはよくなるけど最高速は落ちて、剛性はおちるし、塗装もメーカーのすごくいい塗装には勝てないけど、コーナーを攻めたいならこの風洞実験をしているエアロがいいんじゃない?でもそんなエアロあったかな?
ウイングもつけるなら、高速コーナーでリアがすべるの?ときいてから、じゃあリアのダウンフォースを増やすために、剛性の高いウイングをきっちり加工して付けましょう。その代り最高速は5キロは落ちちゃうよ、
それをわかってくれてカッコだけでOKならどんなエアロでもバシバシいきましょう!高速でバタバタいってもチューニング部品クレームなしってことで』
と言うはずです。
マフラーなんかについては非常に良く出来ています。NAですからマフラー変えてパワーがあがることなんてほとんどありません。E46M3の場合、マフラー変えてパワーが上がったなんてうたう車や人はそれDMEが壊れてるちゃう?って私なら突っ込みます。(笑)
もし誰かに、E46M3でリアサイレンサーだけ変えましょか?これでパワーあがりますとか言われたら、その人はあなたを騙そうとしているか、それとも知識が乏しすぎるかのどちらかです。
オイラならこういいます。
『パワーはまずあがらないか下がるかだけど、見た目と音は大きくなって気持ちいいよ。
音や形じゃなくて本当にパワーをあげたいなら、DMEを解析して、フルコンにするかDMEそのものをいじって補正が入らないようにして、排気系統と吸気系統の形状を見直して、センサー位置も全部ずらして、すべて変えてみようか?もちろんエンジンにかかる負担は大きくなるし耐久性は悪くなるけどそれでもパワーをあげたい?なら挑戦だね!。カッコと音にこだわるならリアマフラーだけの交換もありだよ!抜けが良すぎるとDME補正はいっちゃうからコレぐらいのものがよいんじゃない?』
と。
パワーをあげたいチューンをするならその廻りのバランスをすべて崩して自分向けにすることが必要なんです。
メンテナンスしてない人はきっちりメンテナンスしてやることによりパワーは戻ります。こちらの方が体感できることでしょう。
タコ足もセンターパイプもすべてノーマルマフラーに合わせて
作られてます。それを後ろだけ変えたらバランス崩れます。
ついでに重量バランスも崩していることになるんです。
E46M3はすべてDMEによって監視されています。DMEが故障だ〜と判断すればジワジワと補正の餌食になりパワーダウンは必死です。
ディーラーのコンピューター診断にものらない曲者です。
脚についても似たような所、でデメリットはたくさんあります。
だから本当にこれを犠牲にしてもこうしたいっていう心構えをもってください。犠牲になるものを言わないショップや人は商売人です。チューニングショップじゃあ〜ありません。
アーシングやポン付けパーツはもう論外です。
オイラも昔いろいろ試しましたがまさに体感パーツ。
ただの金の無駄です。なんの性能向上もしません。
体感したって人がいるならそれは前述のように体感センサーが狂ってます。
重量増と電子ノイズを招くだけです。へんなプラグやコイルはエンジン壊すだけです。壊れなくても寿命はちじまり、DME補正がひたひたと迫ってきてパワーダウンです。付けた時には
つけたから・・・つけたから・・・お金はらったから・・・かっこいいから・・・・ 気持ちはわかりますが・・・病的です
ちなみにオイラも昔
病的 でした。だから語ってるんです。(笑)
それを回避するためにできることならデータを取ってください。
改造前→改造後を同じ条件は無理ですが似たような条件で、第3者のショップにいきパワー計測をしたりしてみてください。
それで本当に良いのか悪いのか、判断してみるのが一番良いです。最近ではオートバックスでもできますよね。
体感はだめだめと書いていますが、最後に車の異常など発見するのは体感です。いつも先入観を持たないように自分の体感センサーを磨くことが必要でしょう。毎日、いつもその車に乗っているあなたの体感センサーはそれはもうすばらしい計器です。
最後に、BMWチューニング。いじりたい病がある人にとってはいま一番怖い世界と警告しておきたい。国産系のチューニング業界がダメになったのか、本物もあれば、えてして、???のパーツが溢れ返ってる世界なのだ。パーツ雑誌も、チューニングショップもみんなみんな商売なのだ。だから本物を見つけて欲しい。
たとえば自動車評論家も、パーツレビューも、みんなお金が絡んでいる。信じれる物を見つける為には常に疑いの心をもってチューニングに励んで欲しい。
誰がいってたか忘れましたが、(笑)
チューナーじゃなくチェンジニアが結構多いので気をつけろと。
確かに、パーツを変えるにしろ、技術があるところが付けるのとないところが付けるのとでは性能を発揮できるかできないか大きく差がでます。ポン付けは一番危険だし、新製品だ〜とか、テストも行えていないものをばら撒いてるショップには充分気をつけてください。たとえばグリスを丁寧に塗る、1本1本、ねじの締め付けトルクを最適にパーツが機能するように締める。いじる車に乗る人の生活習慣まで考慮してくれる、悪い物は悪いといってくれるそんな技術が高く信頼できるチューナーを見つけてください。
幸いにもオイラが今日までメインにしていたチューンニングショップはチェンジニアではなくリスク説明もしてくれて、調律もちゃんとしてくれてました。以前のショップは儲かってるように見えて、たぶん手間かけすぎたり客の要望にこたえすぎて儲かってないと思うし、今のチューニングショップなんてオレを信じるなとまで、いつも言われています。
チューニングショップ屋さんやパーツメーカーは商売、生業ですから、みんなわかってやっています。わかっていないショップや体感騙しパーツは論外として、その中でも技術の高い物や自分のレベルに合わせてくれるチューニングをしてくれるところを選びたいものです。
オイラもいじりたい病だから、
犬井ヒロシの落ち風に、
”でも、そんなパーツつけたらノーマルより性能落ちるで!♪”
っていう言葉を胸に刻んで騙されないようにBMWな日々を送りたいと思います。
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