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2007/12/27

タイのネパール人

FACADE GREEN green label relaxing カシミアショーツ FACADE GREEN green label relaxing カシミアショーツ
価格:(税込)
発売日:

さて、ユナイテッドアローズという会社があるわけだ。コレなんだが、一部上場、資本金30億3千万円、売上げが連結 60,959百万円というから立派なもんで、クロムハーツの商品なんぞも扱っている。で、そこのカシミアのストールに
カシミアが全く含まれていなかったという報道があるわけだ。コレなんだが、

 「カシミヤ70%」と表示されたストールに実際はカシミヤが全く含まれていなかったとして、公正取引委員会は26日、販売したユナイテッドアローズ(東京)に対し、景品表示法違反(優良誤認)にあたるとして排除命令を出した。同社は以前にも、輸入ズボンの原産国をめぐる不当表示があったことから、公取委は再発防止に加え、仕入れ担当者への研修や、品質確認の態勢整備も求めた。

気になるのは、このストールがどこから来たのか、なんだが、報道ではネパール製と言われているわけだ。で、公取委の調査では、

 ストールの商品札には「カシミヤ70%」と記載されていたが、公取委が検査機関で調べたところ、カシミヤの含有率は0%で、実際には別の動物の毛であることがわかったという。動物の種類は特定できなかった。

というんだが、ここでおいらのお友だちの話なんぞ。

バンコクでエスニック雑貨仕入を古くからやっている業者だったら誰でも知っているんだが、ギターというオヤジがいたわけだ。親分肌のネパール人で、おいら、コイツとカラオケ行ったり自宅で飲んだりしていた。彼が日本人のサーファー崩れに勘定を踏み倒された時には、おいらが動いて何十万だったか、取り戻してやった事もある。で、彼は銀製品が専門で、クロムハーツのコピーっぽい商品なんぞ扱っているんだが、ネパールで政変があった時に亡命してタイに逃げ、パタヤでヤクザの親分に拾われて観光客相手の土産物屋をはじめたのがきっかけでのしあがった。まぁ、ああいう国でそれなりの商売やるんだから波瀾万丈の物語があるんだが、それはさておき。問題は彼の親戚だ。

ネパールには彼の親戚がいて、
羊毛の輸入をやっている。どこから? それが、ニュージーランドなのだ。ネパールは内陸国で港がないので、飛行機で物資が運ばれてくる。観光客相手には毛糸系の商品、帽子、セーター、マフラーなんかが良く売れるわけだが、ネパールでは「チベタンウール」と呼ばれる地元の羊とか、ヤクと呼ばれる妙な牛みたいな動物の毛糸が使われていた。ところが、どっちも生産量があまりに少ないので、とても足りない。そこで、賢い人がニュージーランドから原毛を輸入する事を思いついたわけだ。「ネパールセーターの原毛はみんな、オレの親戚が輸入してる」と威張っていたな。で、ずいぶん昔なんだが、おいら、このネパールセーターを大量に輸入して売った事がある。3800円で売ったんだから、仕入れ値は、まぁ、言うまでもない。で、登山家の爺さんが目聡くヤクのセーターを見つけて「コレは凄い。コレは世界一のセーターだ」と感激して買って行ったりしたんだが、ヤクのセーターって、色はホームレス色だし、針金みたいにゴワゴワだし、どこがいいのか判らない。でも、登山家の評判では、凄いらしい。チベタンウールもホームレス色だが、もっと柔らかい。で、お値段はどれでも同じだ。

ネパールでもこうした商品は扱っているんだが、バイヤーさんはそんな遠くまで来てくれないので、ネパール人がバンコクまで持ってくる。バンコクのプラトゥーナムには、こうしたネパール製品を売る専門の問屋が何軒もあるわけで、まぁ、そういったような話です。

コメント

http://native.way-nifty.com/native_heart/2007/12/post_b36d.html

選挙つーものは、この人に、人生預ける。ヨロシク。
なのですが、社会の根幹えお成す、経済(金融)音痴があまりにも多い。

夕張の破たんは、100年ローンが、30年に変わった事で発生。
 (例:マンションの返済を、全額来年してくれ。つーよーな事。)

「信用」と「金融」の差は限りなく大きい。

乱文多謝。

 因みに、小さく前ならえ、するとー「佐渡ヶ島」に60億人が立てる。

ネパールに住んだことがありますが
この話は知りませんでした。
ただ、途中からセーターの色彩がとても鮮やかになり
ヨーロッパ消費者向けかとは思ってましたが・・・

登山中はものすごく汗をかくので綿なんか来てるとベチョベチョになる。水蒸気をどんどん排気してくれる荒いセーターがありがたい。一方、荒すぎると外気とまざり、元も子もなくなる。空気は最高の断熱材なので。身の回りに空気層をキープしながら、水蒸気を排気する頃合いが登山運動にピッタリだったと思われ。てか、ヤクは高地の動物なのだろうから、毛は山の行動にピッタリで、下界で憶測はできないのだろう。

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