千代保育所の園児らが文言を考えたという「メッセージカード」

千代保育所の園児らが文言を考えたという「メッセージカード」

 福岡市博多区千代5丁目の千代保育所が、飲酒運転撲滅を訴える運動に取り組んでいる。昨年8月、同市で起きた飲酒運転事故で死亡した3児が、同じ千代小学校区内に住んでいたことがきっかけ。3児の月命日に当たる25日、同区吉塚本町のJR吉塚駅前で、飲酒運転防止を呼び掛ける手作りのメッセージカードを配った。

 同保育所では、8月に立った3児の地蔵にお参りに行く前に、飲酒運転事故の怖さを学習。その際に「何か行動で促せないか」と、カードの作成を思い立ったという。

 カードは縦横10センチ。「おさけをのんだら ぜったいに うんてんはしないでね!」という園児が考えたメッセージをハート形で囲み、プラスチックフィルムでラミネート加工した。これまでに、飲酒運転の恐怖を描いた映画「0(ゼロ)からの風」の映写会や福岡ソフトバンクの松中信彦選手らのトークショーでも、約2000枚を配布した。

 この日は園児らが、大きな声で呼び掛けながらカードを手渡した。歩行者らは「絶対にしません」などと言いながらカードを受け取っていた。同保育所の提案で、同日は計17の市立保育所でキャンペーンが行われたという。谷口由美子所長(57)は「子どもたちは大人の行動を見て成長する。まず大人が見本を見せなくては」と話した。

=2007/12/26付 西日本新聞朝刊=