ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 山形 > 記事です。

山形

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

高畠高の女生徒自殺:遺族が県教委に質問状 「遺書分析、一方的」 /山形

 ◇校長には抗議文

 高畠町の県立高畠高校(山田陽介校長)で昨年11月、同校2年の渋谷美穂さん(当時16歳)が自殺した問題で、父登喜男さん(55)は25日、県教委に質問状、同校の山田校長に抗議文を提出したことを明らかにした。県教委が検討している専門家による遺書の分析については「遺族感情を無視している」と反発し、いじめの有無を先に解明すべきだとした。

 県教委は2月、「いじめは確認できなかった」とする調査結果報告書をまとめている。しかし、遺族は第三者機関を設置した再調査を要望。県教委は自殺の真相を解明するために、遺書とみられる携帯電話メールの書き込みを、遺族の了解を前提に心理学者などの専門家に分析依頼する方針を示していた。

 質問状では「安易に遺書の分析と言うが、亡くなった娘のプライバシーや名誉、人権などはどのように考えているのか。娘は犯罪者ではない」と主張。「(第三者機関の設置という)遺族の再三の要望も受けてもらえず、一方的に進められていく真相解明に疑問と憤りを感じる」と不信感をあらわにした。

 さらに登喜男さんが遺書の一部を公開したのは本意ではなく、「やむにやまれない状況に追い込まれた末のこと」と心情を吐露。県教委や学校が言う「誠心誠意の対応」に疑問を投げかけた。

 山田校長への抗議文では、遺族が遺書の一部を公開した際の山田校長が言った「『皆の暴言』というのは偏った見方」「漠然とした根拠の見えないもの」というコメントに対し、「娘に対する冒とくに等しい」と反論。「『生徒の名誉を守らなければならないと決意している』とあるが、亡くなった娘も高畠高校の生徒。娘の名誉はどうでもよいのか。娘は学校にとって迷惑な存在としか受け取れない内容」として撤回を求めた。【湯浅聖一】

毎日新聞 2007年12月26日

山形 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報