2007/12/26
最近はPCつけるとニコニコ発「メルト」の8bitアレンジを聴いてます。ニコニコ動画で紹介された(ニコニコ動画(RC2)‐初音ミク ファミコン版メルト)けれど何故か最初の37秒で再生が止まるという呪いをかけられている動画(曲メインの静止画)だったので、作者コメントから音源のNSFファイルをダウンロードして楽しんでいたんですが、完全版が改めてアップロードされたのでこうしてリンクをば。完全版はかなり遊びが入っているので作業BGMとかには向かない。ファイルの置かれている2ch保管庫ページ MCK-2CH STORAGE にはみんなのうた「メトロポリタン美術館」や、もじぴったんの8bit版もあるので好きな人は探してみよう。
■アフタヌーン2月号2007年秋の四季賞について
- 春にも四季大賞とった太田モアレにもう一度大賞とらせることに編集部は何とも思わなかったんだろうか。新人マンガ家を主な対象とした雑誌賞の目玉に、同じ人を取り上げるのって決していいことじゃない。
- アフタヌーンという雑誌は後進を発掘して育てていく姿勢が希薄ですよ
- この人は過去に大賞を取りましたが、読みきりで本誌に載せるのも微妙なのでもう一度ハクつけさせてみましたよ
- ひねくれた人は大賞受賞=完成されてて将来性が無いと捉えるんですが、まあ2回も取らせたってのはそういう意思表示だと考えてくれていいんですよ
- そう思われるデメリットを考慮しても同じ人を入れざるを得なかったんです。今回はそのくらいレベルが低かったのだと理解して欲しいんですよ
- 待ってくれ、そんな込み入った話じゃない。今回は単純に選考ミスです。頭がまっ白になっていた。自分でも正直言って、(実態が)ここまでひどいとは想定していなかった。選考はエンドレス(終わりがない)だ。(適切な選考が)できないこともある。これは公約違反ではない
- だからみなさんも四季賞に応募する際は明るい場所で1メートル以上距離をとって考えてね
- 多少極端な意見を書いているが、しかしアフタヌーン編集部は読者にこういった受け取られ方をされて構わないということなのだろうか。せめて5であってほしい。アメゾコーナーのイラストカットでおなじみの谷藤満がマンガも頑張っているということでちょっと嬉しい話題と言ってもいいが、それだって入選者の半分が既に内部にいる人かよと・・・・
四季賞PORTABLEがつまらなければ応募者の力不足のせい、つまり責任の半分は神様と偶然に・半分は求心力の無い雑誌側にあるわけですが、今回のは編集部の側に問題がある。太田モアレも2度入れるなら、せめて同人で出したバージョンから加筆修正をもっと入れるとかして欲しかった。1度目は全く同じだったので。
受賞作の内容を駄作だと言っているわけではないです。池上遼一の簡潔な選評は実に的確。4作とも個性がそれぞれ異なっていて読み応えがあり、四季賞単体で見れば悪くないセレクト、平均的なレベルだと思う。
2007/12/24
クリスマスこと冬至のお祭ですねーセレビッチを志す私は今しがたまでバレエ「くるみ割り人形」を聴いてました。クリスマスのお話なのでこの時期の定番。傍らには愛しのコタツみかんを置いて・・・。組曲だと「花のワルツ」が一番盛り上がるが、全曲だとクリスマスツリーの中で(冬の松林)やパ・ド・ドゥの最初が超かっこいい。
バレエマンガ読んで「骨格おかしくね?」となるくらいなら、実際に踊ってるとこ観て「骨格おかしくね?」となる方がいいんだぜ。「この子の踊る黒鳥は悲痛な想いを表現して〜」的な解説セリフも、実物見てると表現とか全然分からないですよねーそれらしいこと言いやがってと素直になれる。
■[マンガ・本]
- 木村紺 『巨娘』1巻(アフタヌーンKC)
- 発売延期したし『神戸在住』の方も最終巻がなかなか出ないし、木村先生疲れてるんかなあとか余計なことを考えてました。しかし読んだら読んだで、木村先生は最近の恋愛マンガが大嫌いなんかなあと思いたくなるので困る。896とか。余計なことを抜きにしても、言語感覚やべえとかネタ絵とネーム多すぎて死ぬ、本当に同一人物なのかと言いたくなりますが、小さい方に情報が煮詰まっていく福満しげゆき的なコマの面白さがおかしい。大コマが出てきて何となくムカついたのははじめてです。
第1話(アフタヌーン04年11月号)が掲載された時も目を疑ったしどちらかというとギャグが鼻についてたけれど、単行本で読むとかなり快感。
2007/12/22
モーニング2の不思議な少年が「ホロ・ファコスネナムン・トラルファマドーラ婦人」というサブタイで、にわかヴォネガットファンとしてプチギレ。ぷち。トラルファマドール星人は機械の筈なのにスキィィィィィィップ・・・というのはともかく、偽善たっぷりの山下和美にこんなネタを使われると涙目です。
■[マンガ・本]
- 岩本ナオ 『町でうわさの天狗の子』1巻(フラワーコミックス)
- 秋姫は15歳、緑峰山の天狗様を父親に持つ普通の女の子。親バカ天狗と天狗志願の幼馴染の世話焼きがうっとおしいけれど、気になるタケル君と同じ高校に通えて幸せな普通の生活をしています。天狗の子だからって変な目で見られてもだいじょうぶ、友達とも楽しくやっているしタケル君ともっと仲良くなれるといいな! て話。
- 岩本ナオ3作目にして初長編単行本。この人の短編は、のどかな会話しててそのまま流れていきそうなのが、あれ、すごいまとまった、かんどー。特に舞台が田舎だとそういう展開だと思うんですが、長編だとずっとのどかな会話のターンでどうなんだろう。引き伸ばされているためか、シンプルで可愛い表情の記号が段々新鮮さを失っているように感じられた。大コマも何故そこで・・・。同時収録の短編「手をとって、そのままで」の方は頭からしっぽまで岩本ナオだなあよく出来てると思った。1巻はまだ語られていない設定もいくつかあるようなので、きっとこれからじわじわ来るのでしょう。あと少年自然の家・青年の家といった国立宿泊施設はナイススパイダーマと言わんばかりの虫王国です。行けば分かる。
- 伊藤明弘 『ワイルダネス』6巻(サンデーGXコミックス)
- いまさらあらすじとか要らないよね。帯の紹介文をあげてみます:「広江礼威氏かく語る。 『すべてを一気に読み終える事』それがこの作品の流儀で、(中略)鉄と鉛、硝煙と鮮血、乾いた砂漠と回転草、そして不器用な男達の、女達の矜持が」 う る せ え 。
- 何でみんな伊藤先生が一番上手いのに読まないの、帯が広江ということ自体あまり嬉しくないんだけどなあというファンの愚痴。大体連載中のマンガに対して、「一気に読み終える事」って何が言いたいんだ。まあ流石に休み休みの連載なので最初の回想で死んだスマイリーとかちょびちょび読んでると忘却の彼方ですけどね。
2007/12/21 手前味噌
「いや、ロリコン。すごいロリコンって話ですね」
「いや、なんか女の子がなんか……」
「女の子の写真撮らないとって話ですね」
「あとなんかメイドの……なんか。服が破れてたから……あのひと超かわいかった」
読んだ人にはこれで通じるという。ほんとかなあ。
2007/12/18
■年末のBL本
キャノン先生を買いに出かけて代わりに買った本の感想。
1つはコレ。
別に宙出版がスキだから買ったわけじゃない。ランキングを嘲笑いたいだけだから、勘違いしないで欲しい。
まあツンデレはおいといて、純情ロマンチカやジェラールとジャックがランク入りしている時点で考えを改めねば。「今年やばかったのはこのBLです」というのじゃなくて「私が人生で一番スキなBLがコレ!」という本。狙いとしては毎年出ている宝島社ランキング本に便乗して、今年はウチも「801ちゃん」がヒットしたからBL版ランキング作れば波に乗れるんじゃね?という。体裁も宝島社版に従い、「各界のBL通たちに今年のBLベスト5を出してもらい集計してランキングを作成」という形式。
フタをあけたら、それこそがまずかった。「各界のBL通」がそんなに「今年らしいBL」ってしっかり読んでるわけじゃないんだよねー。ぶっちゃけ、魂の1冊があれば何年でも生きていけるワケよ。新人の発掘なんて一部の物好きにまかせとけって、そん中から面白そうなのあれば読むから。そういう感じで「別段今年が凄かったわけではないが、ファンは例年通り大興奮して読みました」「今年も何もとっくに完結してますが、ファンは今でもこの作品を寝る前に読んでいます」というノリで作られてしまったんでしょう。
みんなそんなに現在進行でBL読んでるわけじゃないよ、自分の神作家を後生大事にしてるんだよ、話題になった作家だけが辛うじて共通点だよ、人と人は互いに分かりあえないよ、そんな現実を目の当たりにしました。良い悪いではなくて、BLジャンルの懐の深さゆえこういう事態になるのだなあと認識。個々の穴底の狭い範囲では堅固なつながりがあるが、すぐ隣の穴とは高い高い壁がそびえ立っている。BL読みと称する人たちの役割は地表から色んな穴に向かって「お前らこっちも面白いからたまには出て来い」と騒ぎ立てることなのですね。
あまりいいこと書いてないですが、ランキング自体一部を除けばそんなにおかしくはないし、ゴールデンホモー賞攻部門とか新人紹介とかは面白く出来てたと思う。宙出版にそんな難しいことを求めてはいけない。あと山本文子のランキングが見れて嬉しかった。宝島社ランキングは今年安かったですが、あれも山本文子が載っていないことを考えれば当然の成り行きです。あの人くらいしかちゃんと自分でマンガ読んでる人がいないので。常識的に考えれば今年はマンガ沢山読まなかったから一般ランキング作るのは辞退したのだろうが、そもそもそういう自覚の無い人が多すぎるので。
で、もう1冊がコレ。
ユリイカ 2007年12月臨時増刊号 総特集=BL(ボーイズラブ)スタディーズ
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2007/12/12
- メディア: ムック
詩と批評とあと何か。何か=BL。ユリイカがこの先生きのこるには西島大介に頭が上がらなくなっても仕方ないよねー。しかし青土社の人はどう思っているのだろうか。
硝子 2007/12/20 22:24 この2冊は買おうかとちょっと考えたんだけれど、ラノベのときのBL特集で懲りてたので見合わせました。一応それよりはいい感じなのかな?ラノベのときは蜜の厨房の人がでてたのが美味しかったのですが。
ネット上でのランキングのバイヤスのかかり具合はちょっとものすごいなと思う。つるんでいる知人と好みがどうも異なることを実感しながら相手の好みに理解?共感?を示すのは…なんかね。腐ってやっぱり腐なんだわ…とか思う一瞬が切ない。
ばば 2007/12/21 01:27 年間ランキングと生涯ランキング作るのって意識して区別しないと重なりがちなので、そう考えると逆にジェラールとか多分空気読まずにもナチュラルにみんなの心が1つになってるよなあという気も。過敏に反発するのも考えものですかね、凄く保険かけたコメントですが。