WORM_SKA(HAPPY99) 駆除手順


WORM_SKA(HAPPY99)の概要


名称

WORM_SKA

別名

Happy99.exe,PE_SKA

種別

その他

感染

なし

発見日

1999/1

発祥地

アメリカ

サイズ

10000バイト(10K)

感染機種

Windows 95/98が動作する環境(機種問わず)

特徴

これはワームに分類される破壊プログラムです。ネットワークや電子メール、ニュースグループを通じて他のマシンに感染を広げていくタイプで、ローカルマシン内で他のファイルに感染することは ありません。このウイルスは、一度プログラムを実行してマシンに感染すると、WindowsのSystemフォルダ(NTではWinnt)にプログラムを潜ませ、その後新規メールをユーザが送信するたびに、すべてのSMTPメールに「Happy99.exe」という名前のファイルを自動的に添付することによって、ユーザが知らないうちに感染を広げ ます。

happy.gif (4067 バイト)

オリジナルファイル名は「Happy99.exe」という名前。Windows 32Bit環境でのみ動作可能。2000年には「Happy00.exe」も登場。

     

このファイルを実行すると、“Happy New Year 1999!!”というメッセージが表示され、同時に新しいウィンドウが現れて花火の画像を表示 します。これはウイルスの動作からユーザの目をそらすための細工であると考えられます。

感染方法

このウイルスファイルが実行されると、WindowsのSystemフォルダに「ska.exe」という名前で自分自身の複製を作成する。このWindowsのSystemフォルダに、“ska.dll”という名称のファイルがあるかどうかを確認し、見つからない場合は“ska.exe”から“ska.dll” というファイルを展開します。

   

次に、WindowsのSystem フォルダ内に、“WSOCK32.ska”ファイルがあるかどうかを確認。この名前のファイルが見つからない場合は、“WSOCK32.dll”  を“WSOCK32.ska”という名前で複製して保存 します。

   

さらに“WSOCK32.dll”を修正し “EnumProtocolsW” と“WSAAsyncGetProtocolByName”というエクスポート関数へのフックを追加。これらはウイルス自身の関数を指してい ます。

   

実行時に“WSOCK32.dll”がWindowsによって使用中の場合は、ウイルスが以下のキーをレジストリに付け加え ます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows
\CurrentVersion\RunOnce
Ska.exe="Ska.exe"

   

これにより、次回マシンを起動したときに一度だけ“SKA.exe”を実行し、“WSOCK32.dll”を他のアプリケーションが使用する前に修正しま す。

   

“connect”と“send”エクスポート関数を修正された“WSOCK32.dll”は、マシンがネットワークに接続しメールを送信するなどの動作を監視 します。メールやニュースグループへ投稿する際にこれらの関数が呼び出されると、“mail”と“news”という2つのエクスポート関数をもつ「ska.dll」がロードされ ます。これにより、「ska.exe」をUuencode形式でエンコードした「Happy99.exe」を自動的に添付して送信させ ます。

備考

このska.exeファイルは「Happy99.exe」の複製で すが、これ自身を実行しても花火の画像を表示することはありません。ただ“WSOCK32.dll”を修正するだけです。


手動削除手順

このウイルスは、システムファイルに感染するため、WindowsやアプリケーションがWSOCK32.dllを使用していると書き換えが行わないために、発見することはできても駆除することができません。以下の手順で行ってください。
  1. “Happy99.exe”,“ska.exe”,“ska.dll”,“WSOCK32.dll”,“Liste.ska”(場所については上記感染方法をご参照 ください)を削除する。
    −インターネットエクスプローラ(アクティブデスクトップ)などのインターネットツールがWSOCK32.dllを使用中のため削除できない場合は、WindowsをセーフモードあるいはMS-DOSモードで起動して、WSOCK32.dllが使用中でない状態にしてから削除してください。

  2. “WSOCK32.ska” を “WSOCK32.dll”にファイル名の変更をする。

  3. ウイルスがレジストリに登録されている場合は、“regedit.exe”を起動して以下のレジストリの値を削除する。
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\
    CurrentVersion\RunOnce Ska.exe=“Ska.exe”



>> 図解 HAPPY99(WORM_SKA)の手動駆除方法はこちら
 

※トレンドマイクロでは、パターンファイル499以降で発見できます。

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