阪神から浜中、横浜から古木が移籍し来季、野手陣のレギュラー争いが熾烈になるオリックス。当確はローズ、カブレラの外国人選手2人だが、一部の選手からは「清原さんがいるでしょう。(左ヒザのケガから)復帰すれば即、1軍入り。うらやましい」と早くも微妙な感情をあらわにする。来季も続きそうな『キヨ様優遇策』が吉と出るか、それとも−。(夕刊フジ編集委員・高塚広司)
清原は今年、左ヒザの手術とリハビリに明け暮れ試合出場はなかったが、球団がその圧倒的な存在感と人気度を考慮して特別待遇を施してきた。
フロント幹部は折をみてリハビリ中の清原を激励、シーズン中は1軍選手にしか興味を示さなかったコリンズ監督でさえ、清原のもとを訪れた。無冠ながら、通算本塁打(525本)、打点(1527)はそれぞれ歴代5、6位と、超一流打者として球界で認知されているからだ。
こうした球団方針の半面、オリックス入団後の清原は精彩を欠いている。昨年は再三再四のケガのため67試合出場がやっとで成績も打率.222、11本塁打、36打点と芳しくなかった。そして今年が全休。一部選手間で清原神話が崩れつつあるのも事実だ。
「リハビリの姿勢はさすがと思わせるけど、この世界は1軍で働いてナンボじゃないですか。いつまでも清原、清原ではチームは強くならない」
このような辛辣(しんらつ)な批評とともに、球団姿勢にも批判の声がある。
「清原さんの更改は9000万ダウンの1億1000万円(推定)だったそうだけど1年間、何もしなかった選手の金額としては…。今季、最下位ということで厳しい査定だったことを考えれば、ボクらも不満のひとつぐらい漏らしてもいいんじゃないですか」
選手の存在価値はファン、球団が決める面があり、“批判”は陰の声としてくすぶったままだろうが、清原にとっては居心地の悪さを感じるときもあるかもしれない。
いずれにせよ、「この12月、1月が大切な期間になる」と清原本人は自覚しており、年明けには温暖なハワイでトレーニング。あくまで開幕1軍ベンチ入りを目指す。
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