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「ニュースのたね」について
オーマイニュース(OhmyNews)の掲載記事のうち、「ニュースのたね」ページに掲載されている記事は、オーマイニュースによる編集作業を経ていない、市民記者から投稿されたままの記事です。その点をご理解のうえ、お読みください。 和解は大阪だけじゃない?河村 崇(2007-12-25 14:52)
「薬害C型肝炎訴訟和解交渉」の続報です。
私が「薬害C型肝炎訴訟全国原告団の皆さんと大阪高等裁判所との和解協議が決裂した」とお話ししたのは20日のことでした。私もその日の報道を見た限り、「すべてがだめになった」と思っていました。 しかし、20日に出た大阪ルートの結果だけで、私は「一事が万事」とばかりに早とちりしていたかもしれません。国や原因企業と、原告団の皆さんとの和解交渉は、打って変わって継続される可能性が出てきました。 一連の報道を見た後で、原告団の皆さんが「全国」を名乗られるだけあって、名古屋・東京・仙台・福岡、それに大阪を含めた国内5ヶ所で係争中だったことを知りました。つまり、今後の裁判所の判断次第で、政府と原告団の皆さんとの交渉が妥結出来る可能性があると言うことです。 和解交渉が継続される以上、妥結される可能性に言及せざるを得ませんので、早とちりのお詫びかたがた、今回はそのお話をさせてください。 20日の夜になって、福田総理大臣が記者団に対し、「今後、大阪高裁がさらなる調整に乗り出した場合にも、柔軟に対応する」と述べていることが報じられました。 舛添厚生労働大臣は21日になって、閣議後の会見などで、「まだ福岡があれば、名古屋がある。和解の協議は可能だ。場所が変われば枠組みも変わるが、新たな枠組みを模索する。大阪高裁から、第2次和解骨子案別の枠組みを出されれば、それに対応する」と述べています。つまり、大阪高裁で決裂したのは第1次の骨子案で、第2の骨子案次第では和解協議の進展も考えられると言うことになります。 20日の和解決裂の原因は、大阪高裁が「国と原因企業の責任範囲を東京ルートの基準だけで規定した」ことです。しかし、名古屋ルートの場合は、責任範囲が最も広く解釈されています。 「すべての被害者を一律救済すべきだ」と主張している原告団の皆さんは、一人ひとりの和解金の支払いが少なくなるのを覚悟の上で行動されて来ています。 今後、係争中の裁判所の方々には、国と原因企業・そして原告団の皆さんの双方を勘案し、名古屋ルートで特定された責任範囲を元にして和解骨子案を作成し、協議にあたって頂きたいと思います。 |