青森市民病院で診察を受けた女児(当時1歳)が死亡したのは医師が適切な診断をしなかったからだとして、東京都杉並区の女児の両親が青森市を相手取り、約4500万円の損害賠償請求訴訟を11月末に青森地裁に起こしていたことが明らかになった。
訴状によると、女児は今年3月24日、青森市の母の実家で体調を崩し、市民病院で点滴などを受けた。25日も女児がミルクを吐いたため、再び市民病院を訪れたが、担当医師は点滴の指示をしたうえで、「嘔吐(おうと)が治まれば来院する必要はない」と言い、嘔吐止めを処方し帰宅させた。しかし、女児は26日に病状が急変し、同日夜に市民病院で多臓器不全で死亡した。
両親は「2度目の診察時に感染性胃腸炎であることを疑って治療すべきだったのに、適切な診断や治療をしなかった」と主張している。市民病院総務課は「訴状の内容を検証中で、裁判への対応についても検討中」と話している。【後藤豪】
毎日新聞 2007年12月26日