韓国の伝統食と、美容にも利用されている韓方を体験する新企画商品を韓国観光公社が開発、近く旅行代理店を通じて販売する。人気ドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」などによる韓流ブームで、2004、05年には年間240万人台に達した日本人観光客だが、近年は落ち込んでいる。韓国では各自治体が観光集客都市を競い、外貨獲得に成果を上げてきており、そのノウハウに磨きをかけて巻き返しを図る。

 新商品は、食育への関心と健康志向の高まりを受けて企画された。観光のポイントは、ソウルと慶州を中心に4カ所を設定した。

 ソウルでは、食の伝承道場「フード&カルチャー・アカデミー」で、伝統食(選べるメニューは十数種類)の調理を体験。また、餅(もち)の歴史などを紹介した「トック(餅)・台所道具博物館」を訪れ、「200種類以上ある」といわれる餅の歴史を見学。お餅カフェでは伝統茶とともに餅を味わうこともできる。

 慶州では、予防医学としても注目される韓方の医院で健康チェックをしたり、新羅時代の歴史をテーマに今春開業した「新羅ミレニアムパーク」でからしみそ、コチュジャンづくりに挑戦できる。

 同公社は「韓国料理は意外にも菜食中心で、韓方薬として配合される穀物、野菜が日常的に料理に使われている。食べて健康になる『医食同源』の意識が強い。韓国ならではの世界に触れてほしい」と話している。

 詳しくは同公社福岡支社=092(471)7174まで。

=2007/12/24付 西日本新聞朝刊=