伊豆市小立野の伊豆赤十字病院は来年4月から産科を休診させることが25日、分かった。板東隆文院長が市役所を訪れ、大城伸彦市長らに説明した。 本年度末で退職を希望していた唯一の産婦人科の男性医師(43)について、板東院長は「慰留に努めた結果、残ってくれることになった」と述べたが、安全にお産ができる十分な看護体制ではないとして休診を決めた。男性医は婦人科の診療にあたるという。 また、市議会の堀江昭二議長ら議員4人も市役所を訪れ、12月定例会で可決した、産科医確保を要望する決議文を板東院長に提出。同院長は産科を再開させるために医師の確保などに引き続き取り組むとした上で「市民の健康をつなぎ止めるために市も協力してほしい」と行政の財政的な支援を要望した。 同病院は伊豆半島最南の産科で、伊豆中南部地域の分べんを毎年300件前後行っていた。昨年3月、大学病院からの医師の引き揚げに伴い産科医が不在となり同科を休診したが、埼玉県の民間病院に勤めていた男性医の赴任が決まり同10月から診療を再開した。 |