東海旅客鉄道(JR東海)は25日、2025年開業をめざす首都―中京圏間の中央リニア新幹線の建設を自己負担で進める方針を取締役会で決めた。路線を290キロメートルと想定し総事業費を5兆1000億円と試算。「安定配当を維持しながら自社で投資費用をまかなえる」計画としている。今後、国の調査指示などを得ながら実際の建設計画策定に向けたルート選定などに入る。
同社は今年4月、25年に首都圏と中京圏を40―50分程度で結ぶリニアモーターカーの営業運転をめざすとの方針を発表し、調査や試算を続けてきた。
建設費を自己負担する場合、JR東海の長期債務は現在の3兆5000億円から開業時のピークには4兆9000億円にまで膨らむものの、東海道新幹線などから入る年4000億円前後の現金収入を返済にあてれば開業8年目に現在の水準にまで負債を減らせるとしている。
(25日 23:04)