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風にさよならをいおう このページをアンテナに追加

2007-12-25

よつばと優しい世界

| 04:35 |

http://memoria.g.hatena.ne.jp/keyword/%E3%82%88%E3%81%A4%E3%81%B0%E3%81%A8%E5%84%AA%E3%81%97%E3%81%84%E4%B8%96%E7%95%8C

古い話題だけど、個人的に最近知ったので勝手にリンク。あずまきよひこの『よつばと!』の主人公を障害児として読んでみるという話題。これをみて思い出したのは、サザエさんドラえもんの最終回という都市伝説。のび太がじつは植物人間だった、とか。このような話題が『よつばと!』に生まれるということは、このマンガがそのままオタクマンガという範疇をぬけ出てポピュラーマンガとして広く親しまれるようになった証のようにみえてしまう、というのはこじつけにすぎるかな。


サイト管理人が作家になるとき

| 03:19 |

市井のサイト管理人が、作家にデビューすることというのはしばしばあるし、これからも増えていくかもしれない。単なる作家の公式サイト以上に興味ぶかい研究テーマになるはずだ。作家になるようなサイトというのは、だいたいが「妄想小説系」と「レビュー系」のふたつに分類されるとおもう。もちろんふつうの「日常系」日記を書くものもいるが、その場合あまり興味ぶかい事例とはならないことが多い。前者の例をあげれば桑島由一ヤマグチノボル滝本竜彦、後者の例をあげれば谷川流伊藤計劃となる。桑島由一の「クリアラバーソウル」、ヤマグチノボルの「ヘクサゴン」は初期テキストサイト運動における重要なサイトであり、独自の文脈がすでに形成されている。滝本竜彦桑島由一のサイトに相互リンクを申請して、断られた経験をうらみがましく書いている。なお、このような事実関係はテキストサイトにくわしく、かつ広くサブカルチャーに通暁している人物(たとえば加野瀬未友ばるぼら)以外は興味を示さないが、仔細に調べていく価値はあるだろう。滝本竜彦に話を戻すと、氏は自サイトに『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』の原型を掲載していた。その後サイトは閉鎖されたのだが、デビュー後、2ちゃんのライトノベル板の彼のスレでInternet Archiveに残っていたログが掘り起こされるというようなことがあった。氏はそのために英文でInternet Archiveに削除要求を出すなどして苦労した、ということを語っている。これから作家デビューしそうなブロガー・サイト管理人は、「過去の自サイトのログをInternet Archiveによって掘り起こされる可能性」というのをつねに考慮しておくのが懸命である。


デビュー後に「修行期のつたない文章」をみられるのを隠そうとする作家もいれば、むかしのサイトを放置したままにする作家もいるし、仕事情報の告知のためだけのサイトにするものもいる。菊地成孔(これはエッセイスト、小説も書いているけど)や川上未映子伊藤計劃その他のようにブログ・サイトを頻繁に更新しつづけるものもいるが、その場合書籍化することが当然視野に入れられる。お金をもらう原稿がもらえるようになってなお、ボランティアでがんがん文章を書くモチベーションなど維持されるはずがないのだ。「ネット時代から注目していた」ファンにとってはさびしいことだろうけどね。


※このエントリでとりあげた作家の選択は恣意的なものです。インターネット史的に重要な「作家の元サイト」というのは、ほかにも数多くあるとおもいます。


宇野常寛による迷惑行為

| 23:19 |

宇野常寛がこのブログについていろいろ悪口を言っているようだが、いいかげんにしてほしいのはこちらである。まだ交友があったころ(今はない)、彼が古本で探している、当時アマゾンで3000円ほどのプレミアがついている雑誌をただでさしあげたら、さも当然というような顔をして受け取られたようなことがある。結果として『PLANETS』はもらったのだが、それでもお礼のひとこともなかったという事実は変わらない。それから、某所でちょっと彼の書くものを批判したら、唐突に夜中に携帯に電話をしてきて激怒されたこともある。それでいて彼は「ゼロ年代の想像力」の第一回で東浩紀を批判する理由をくどくど弁明がましく書いている。常識もなしに深夜に電話をかけてきたこと(挨拶もなしに)は、一度ではない。その内容とはたとえば「惑星ラブワゴン」に「うだつのあがらない、いちモテないオタク」として出てみない?などという失礼な申し出である。蛇足だが、結局この企画はメンバーが集まらなかったみたいで、『PLANETS』vol.3の「惑星ラブワゴン」は彼が書いた創作小説となっている。「さえないオタクが痛い目にあう」という願望充足小説(「高田馬場探偵局」などもそのひとつといえる)をせっせと書いて満足している人間が、はたして「セカイ系」軍団を批判する資格があるのだろうか。


個人的に宇野常寛と交友がある者なら誰もが知っていることだが、彼は「ひとに言っていることとまったく同じことを自分がいわれると怒り狂う」、しょうもないやつである。性格は愚劣な人間だが、それでも頭はいいしある程度「一理ある」ことを言える人間なので、その意味で宇野常寛フォロワーより高く評価する。だけど宇野さん、この記事をみても夜中に電話はしてこないでくださいね。