(cache) NoBody Has Those Needings

11/16
遠い土地には、ある仔がいらっしゃる。
可憐な姿で旅人を水辺に誘い
甘い言葉で傍まで呼んで
愛しげに旅人を抱擁する
そして、そのまま食べてしまう怖い仔が。

でも私は思うのだ。
長い間孤独でひたすら終わりを目指して歩いた旅人は
途中で彼女の足が蛇だと気がついてても逃れられなかったんだ、と。
そう、、私のように！

『と、こんな心境なのですがいかがでしょうか、ねぇ様？』
『･･･何時、あなたが長い旅をしてるかは置いとくとして。
　つまり、私は可憐で魅力的で優しい、ということね？
　旅人にひと時の安らぎをあたえられるくらいに。
　不出来な妹にしては、いい感想ね』
『いえいえ、そうではなくて。
　体にぐるぐる巻きに蛇が絡み付いてたら、さっくと諦めたくなると。
　ほら、ああもうダメだ、ここで性悪女に食われてしまうのか、というか
　結婚前の新郎さんの気分みたいな、というか』
『ﾜﾀｸｼの可愛い妹？
　縛られてそれだけ言える度胸のお返しに
　泣き声が枯れ果てるまで一緒にいてあげるわ』

鬼気迫る笑顔って、きっとこんなのね。
思いながら、たまには反抗期でもいいじゃない、と。

追記
『感想メール沢山、沢山ありがとー♪
　お返事はだせないけど、読むとがんばろう、とかもちょっと工夫するかーとか
　いろいろと力にさせて頂いてますっ』
『あら、何時の間に逃げたのかしら?』
『うん、まぁほら。
　そろそろ慣れたし、じゃなくて！
　今は、沢山来た感想メールのお礼いってるとこなの！』
『そう？
　まとめて言うお礼にどれほどの意味があるのかわからないけど？』
『･･･ねぇ様、どしてそゆ事を、、ううん、わかってる、ねぇ様だもんね。
　いいの、ねぇ様はほっといて。
　これからも感想や応援のメールお待ちしてます～』
『姉を蚊帳の外に追いやるなんて、、なんて酷い妹。
　しつけ方間違えたかしら･･･』

11/09
『世界ぃー中のー誰よーりーもー♪ 
　君のー事がー嫌ぃ～♪』
『･･･ご挨拶ね
　可愛いﾜﾀｸｼの妹？』
『あ、、あら、ねぇ様
　最近巷で流行の歌の歌詞ですよ、これは』
『知っているわよ、そんな事くらい。
　確か途中から大好きにかわるのよね、その歌は？』
『そうですとも！
　私のねぇ様に対する心のようなのです！』
『なら、今から確かめに行きましょうね？』
『うん、なんでだろうね。
　なんで当たり障りのない事いってもｵﾁが同じなのかしら･･･』
『決まっているでしょう？
　私があなたを心から愛しているからよ』
『･･･お言葉とお顔が合ってません、ねぇ様』

10/18
『･･･我が妹ながらこんなはしたない姿を見つかるなんて。
　驚いた顔したまま、羞恥と恐怖で動けないあの仔は
　じりじりと近寄るその男達から目を逸らす事も出来ず
　ただ、伸ばされた逞しい腕が肌に触れるのを待っていました。
　そして、
　姉である私は、ため息をついて襲われるのを見ているしかなかったのです』
『ちょっと、ねぇ様。
　勝手に変なナレーションつけないでっ！
　しかも、なんで私が襲われる事になってるのよっ』
『あら、いいじゃない？きっと、とっても可愛いわ』
『･･･ねぇ様。
　私の人権とか貞操とか純潔とかそこら辺は全部スルー？』
『大丈夫よ
　あなたは私が守るわ』
『優しい言葉と微笑みは、たぶん別のタイミングで使うものです、ねぇ様』

09/13
『ただいまっ、日本』
『あら、国外逃亡していた指名手配の人みたいなお返事ね』
『…違うわよ、ねぇ様。
　世界遺産を見にオーストラリアまで一緒に行ったでしょ・・』
『そうねぇ、ワニは美味しかったね。
　エミューは、硬かったわねぇ、、ナイフが中々通らなくて大変だったわね』
『…なんで食べ物ばっかりなのよ、ねぇ様。
　冷帯雨林とか面白い植物が沢山あったじゃないの。』
『あら？
　あなたは現地の伝統工芸とか木の枝みながらエッチな妄想してたんじゃなかったかしら』
『ちょ、ねぇ様っ。それは特秘情報ですよ！』
『そうだったの？悪かったかしら』

07/4
『最近暑いねぇ、ねぇ様』
『暑いわね、それがどうかしたのかしら？』
『なかったことにした時間とかが過ぎてみると、気分は浦島太郎なんですよ？
　ちょっと前までストーブつけてたのにいつの間に扇風機がいるようになったのかしら！
　…とか思わない？』
『貴方の頭が溶けてるのは理解したけれど。
　いい加減、HP用の絵でも描いたらいかがかしら』
『うん、、あと二仕事終わったらがんばる。。』

06/07
『ねぇさま、なんかすでにもう初夏です。。』
『…イラストサイトが、月一回日記のようなものだけ更新、はぁ』
『うう。。
　もうちょっとだもん、この苦行ももうちょっとだもん。。
　それまではねぇ様の嫌味にだって耐えて見せますわっ!』
『そ、健気にがんばってね？』
『ねぇ様、嫌味とお手に持ってる荒縄は共通点がありません』

05/12
朝の風が心地よいこの季節
遠くを見つめると、初夏の香りがするものです
気がつけばいつも時間が過ぎていて
『…それで？
　何かに浸っているのは良いけれど、現実をもう少し見た方がよいのではなくて』
『ねぇ様、そういう時は普通生暖かく見守るものですよ？
　もしくはそっと寄り添うものですけど、ねぇ様は遠慮してください』
『不躾な仔に対しても私は寛容よ？
　それで、絵も更新せずになんでここにいるのかしら』
『や、それは
　お仕事だけ更新ってのも味気ないかなって、それにほら。
　気がつけば最後の日記からすでに3ヶ月です！』
『あなたのせいでしょうに』
『うぅ。
　世間の時間の流れが速すぎるんだよう』
　
02/17
もじもじと後ろ手にいつもよりもずっと優しく近づいて
極めつけは、潤んだ瞳で上目遣い
『ねぇ様、ハッピーヴァレンタイン♪』
そう言って、私はちょこを突き出した。

『････今日は17日よ。』
『 愛情を込めてたらちょっと予定がずれたのです、ねぇ様』
『時に、私の可愛い妹？
　昨夜見てた、シチリアマフィアの映画は面白かったかしら』
『･･･なんのことですの、ねぇ様。
　日頃の感謝とﾜﾀｸｼの愛を受け取ってくださいませ♪』
『そうね、一緒に頂きましょうか？
　お茶も丁度あるわよ？』
『そんな、ﾜﾀｸｼは頂けませんっ。
 ねぇ様に食べて頂きたくてがんばったのですからっ！』
『いいから、いらっしゃい。
　最初の一口はあなたなんですからね』

マフィアは昔ほんとにこれで成功したのかしら･･･

追記
『やー、もう。
　ついにヴァレンタインまで遅れてしまいました。』
『だいじょうぶよ、もう慣れてもらってるわ。』 
『うー、、いじわる。
　もう、いくつかのメールのお返事をしちゃいますね。
　えと、えほー巻きで咥えてるのは恵方巻きですよ？誰がなんといおうともっ！
　海苔にみえねぇぇとかまぁ、、技量は磨くとしてその他は皆様のご想像におまかせです。
　商業関係は、まだ内緒です♪
　あとあと、応援メール沢山ありがとうですっ！
　いつかまとめて、ねぇ様にぶちこんでみせますわっ。
　はっ！』 
『････メールは貴方のお腹にしまいましょうね。
　大変よ？きっと』
　
02/08
『鬼はー外っ！』
びしびしとそれはもう遠慮なく、私は豆をぶつけます。
『鬼はーそっ･･･ギャンッ』
『誰に向かって叩き付けているのかしら、このダメ仔は』
『･･･鬼は外らしいですよ、ねぇ様？
　そうしないと福がやってこないらしいのです
　だからﾜﾀｸｼも心で泣いて、豆まきを』
『そう、それで私に豆を
　そういう遊びがしたいと愛しい妹が言うのなら不肖、姉たる私も協力して差し上げましょうね』
『･･･で、なんで私を押し倒してらっしゃるのですねぇ様？
　あと、その手にもった太巻きっぽいのは･･･』
『豆まきを楽しんだ後は、年の数だけ豆を食べて、恵方巻を無言で食べる慣わしだそうよ。
　安心して、私がじっくりたっぷり食べさせてあげるから』
『えと、、今からごめんなさいしたら許してもらえ、、ないよね？』
『さ、お口をあーんしましょーねー』
『やぁぁぁぁ、ごめんなさーいー！』
世間様、豆くらいでは鬼は出ていきませんでした。

追記
『最近お手紙がおおいのっ、嬉しいねぇｗ』
『半分くらい白紙だけれどねぇ？愛されてるわね？』
『いいじゃない、白紙でもっ
　なんか見てもらってるって思うとじーんとしちゃうよ？』
『そうね、珍しくいいこと言うわね』
『･･･ねぇ様のばかっ』

01/18
『明けまして、おめでとうございま･･･』 
すぱーんっ！
『痛いです、ねぇ様。
　今年最初のご挨拶くらい最後までさせてくださいな』
『明けたのは半月も前のお話よ。
　そして、サンタさんはとうの昔にフィンランドに戻ってニシン咥えて寝てる頃なのよ？』
『ああ、ねぇ様っ、なんて可哀想な方なのかしら。
　赤と白の服がサンタクロースなんてコカコーラの作り出した幻でしてよ？』 
『素直に去年のクリスマスに間に合わなくて年始も忘れて今になったことを白状するのと
　これから私と楽しいチークタイムを過ごすのどちらがよろしいかしら？』
『うん、ねぇ様。
　私これからお友達と会う約束が、、、えっと目が怖い、ねぇ様』
『ど・ち・ら？』
『ごめんなさい。
　いろいろ、いろいろあったの。それでね、こんなに時間掛かったの』
『という訳で、タイトルは実はメリークリスマスですのよ。
　今更ですけど、今年も宜しくお願いいたしますね』
『･･･私の台詞までとったぁぁ』