「園長は誠意ない」 熱中症死亡男児の遺族心境語る2007年12月24日12時05分 北九州市小倉北区の中井保育園(10月に廃園)で7月、園児の浜崎暖人(はると)ちゃん(当時2)が炎天下でワゴン車内に放置されて亡くなった事故で、両親の健太郎さん(30)と美香さん(24)が事故後初めて報道各社の取材に応じ、「誠意がない」と同園の北村寿和園長(31)への怒りを口にした。 「暖人を返してほしい。返してくれない以上、一生十字架を背負って生きていただきたい」。健太郎さんは言った。 北村園長らスタッフは11月3日の百日忌、同月27日の月命日に夫妻宅を訪れ、焼香の際に「申し訳ない」と謝罪の言葉を述べたという。が、夫妻は「態度から謝罪の気持ちは感じ取れなかった」と話す。園長は「(自分も)書類送検されそうだ」とも話したという。 市からも8月以降、経過報告などが一切ないという。美香さんは「何かが起きてからじゃないと動かない。起きる前にしてくれないと」と不満を語った。 夫妻は心労や事故後の対応のために元の仕事を辞め、四十九日法要後に再就職した。工場勤務になった健太郎さんは労災で右足を骨折する不運にも見舞われたが、少しずつ笑顔を取り戻しつつあるようだ。 暖人ちゃんは今月28日に誕生日を迎えるはずだった。美香さんは誕生日とクリスマスのプレゼントを兼ね、好きだったキャラクターのクッションを手作りした。健太郎さんは「園長たちには大切な人がいて、一緒にクリスマスや正月を迎えられる。私たちにはそれができない」と涙ぐみ、「全国の保育士や園の経営者に、命を預かる仕事の重みを改めて感じてほしい」と訴えた。 PR情報この記事の関連情報社会
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