現在位置:asahi.com>サイエンス> 記事

米のリス、ヘビに「擬装」 脱皮の皮でにおいつけ護身

2007年12月24日10時07分

 米カリフォルニア州にすむリスが、脱皮後に残されたヘビの皮を細かくかみ砕いては自分の体につけて体臭を天敵のヘビに「擬装」し、襲撃を受けにくくして身を守っていることがわかった。体の見かけを他の生き物などに似せる「擬態」はよく知られているが、「擬臭」の例は珍しい。

写真

脱皮後のヘビの皮をかむリス。そのわけは…(カリフォルニア大デービス校、バーバラ・クラカスさん提供)

写真

ヘビの皮をかんで、自分の体をなめることで、においをつける(カリフォルニア大デービス校、バーバラ・クラカスさん提供)

 カリフォルニア大デービス校の大学院生バーバラ・クラカスさんらが見つけ、動物行動学の専門誌に発表した。

 クラカスさんによると、ジリスと呼ばれるリスの仲間などが、ガラガラヘビの皮をかんでから自分の毛皮をなめ、においをつけていることが観察された。

 自分のにおいを消し、「他のヘビがいる」とヘビに誤解させるための行動らしい。より狙われやすいメスの大人や子どもは、オスの大人に比べ、この行動が頻繁に見られるという。

PR情報

この記事の関連情報

このページのトップに戻る