【ワシントン22日時事】中国の情報機関が、米国家安全保障局(NSA)の傍受・収集した情報に、中国語の翻訳作業などに携わる「協力者」を通じてアクセスしていたと、21日付の米紙ワシントン・タイムズが報じた。中国による米国内での情報活動が活発化していると指摘している。
同紙によると、米海軍犯罪捜査局が数年前、ハワイにあるNSAの通信傍受施設と契約していた翻訳会社が中国の情報機関と関係があることを突き止めたという。
中国の機関は、機密情報にアクセスできる軍人や従業員に接近し、無料で中国旅行に招待するなどして「協力者」に仕立てていたとしている。
NSAは通信傍受、暗号解読などの信号情報の収集を行っており、英語圏5カ国の傍受情報システム「エシュロン」を主導しているとされている。同紙によると、ハワイのNSAの施設は数千人を雇用しているという。
[時事通信社]