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【国際】

スンニ派部隊は解散へ イラク政府、主導権警戒か

2007年12月23日 21時22分

 【カイロ23日共同】イラクのオベイディ国防相は23日までに、駐留米軍と連携して国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力と対峙するイスラム教スンニ派部族の治安部隊について、戦闘状態が落ち着けば解散させるとの声明を発表した。AP通信が伝えた。

 国防相自身はスンニ派だが、治安回復でスンニ派に主導権を握られることに対するシーア派主導のイラク政府の警戒感が背景にあるとみられる。政府はこうしたスンニ派部族の一部をシーア派の治安機関や軍に組み込む方針を示している。

 国防相は、スンニ派部族の部隊が新たに正規の軍組織になることを「完全に拒否する」と言明。拠点となる建物など、いかなる施設の所有も認めない意向を示した。

 米軍は、かつて敵対していたスンニ派部族約7万人に1日10ドル(約1140円)の報酬を支払いながら武装勢力掃討を進めており、治安回復に大きな役割を果たしているとして評価している。

 

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