普及サミット
久し振りに京都へ行きました。文楽も鑑賞。東福寺の紅葉も見事でした。
24日は京都にて指導者サミット。全国いくつかのブロックに分けて、アマチュアで将棋の普及に務めて下さっている人々に集まって頂き意見を聴いて、夜は皆で酒。午後1時から午後8時までの間は全て無料です。現地集合、現地解散。
多くの意見が出た。それ等に対して即答出来るものや約束出来るものはすぐお答えする。宿題として持ち帰るものは、必ず早々にお答えを発信します。又ディスカッションもする。
東京からは会長の私、普及正担当者の桜井常務、大阪からは淡路常務が出席しました。やっぱり理事達が足を運び、直接話を聴き、そして酒。その姿勢が大切なことと思います。
来週は金沢にて北陸地区大会です。宿泊代は私の分は出ますが、ズワイ蟹一匹分は私の自腹です。自腹ガニ。
東京都の将棋界
各都道府県には県連合会がある所と未だ無いところがある。現在34ヵ所ですので、あと10ちょっとで全県で連合会が作られることになり、私もそれを望んでいます。
東京都には無い。これは大変な問題です。現状では本部の普及部が受け持っている催しも多いのですが、東京都にも連合会を立ち上げ、出来るだけアウトソーシングを計りたい。
アマチュアだけとは限りません。プロ棋士、女流棋士はもちろんですが、私がもっとも期待しているのは指導棋士です。彼等は元奨励会員という人が殆どです。アマチュアの大会に出て優勝を狙う人と、普及活動に精をだしている人とに別れますが、勿論後者の人達です。
支部長、普及指導員も多くいます。これから皆さんに声をかけて組織化しての普及活動をしてゆきたいと考えています。ボランティアも尊いですが、やっぱり少しは金になるというか、持ち出しは無くても済む、くらいの方策が必要不可欠と思っております。
埼玉、神奈川、山梨は県連が大変良くまとまっています。これからは、その三県を見習って、良い組織作りに専念したいと考えています。プロの特権を捨て、アマのつもりで日本将棋連盟の看板を最大限に活用したい。アドバイスを宜しくお願いいたします。

女の戦い
今は昔。あれは30年程前のことでした。将棋連盟を建て替えるとき、品川の日本棋院の空き家を間借りしていた時のことです。
どうしてこんなことを思い出したかというと、12月7日に会館建設委員会の準備会があったからです。谷川委員長を選出して、タイトル保持者達が熱い議論を行っていました。
30年前は大山委員長で、名人戦を戦っている中原、米長は使い走り。棋士達は一丸となって寄付集めに奔走しました。その最中のことです。
新人の女子職員が入ってきたのです。当時は職員は僅かで、棋士が兼業しているということが多かったです。女子社員の先輩の方が新人にいろいろ指示やら訓示を与えていたようです。
入社まもなくのこと。その新人女性は、いつもの指導している女性に対して、いきなり平手打ちを食らわしたのです。私は観ていませんでしたが部屋の中には女性二人と佐瀬勇次七段が在室していました。
「ヨネさん。ビックリしたよ。いきなりパシって音がして、片方の女性の頬に手の跡が残っていたんだよ。いや驚いたのなんの」
「あの強氣の女性に切れたんでしょうか」
「一発パシっとしてね。私辞めます、と言い残して部屋を出ていったんだよ」
「先生、つかぬことをお伺いしますが」と30才ちょっとの米長理事。
「先生は残った方の女性に声をかけましたか。それとも出て行った方に氣を遣ったのでしょうか」
「ヨネさん。それどころじゃないよ。口も利けなかったしバツは悪いし、えらいものを見たってところだ」
昔はこんなこともあったんですね。今は職員も契約社員もアルバイトの人達も、皆仲良く働ける職場になっています。女性も覚悟を決めると恐いです。こわいこわい。

囲碁名人就位式
朝日新聞社の囲碁名人の就位式に出席しました。東京會舘です。
名人になったのは張栩さん。秋山社長、岡部弘日本棋院理事長、塩川正十郎関西棋院理事長の順に挨拶された。そうか囲碁は新聞社がひとつで、団体の方が共催になっとるのか。
3人のご挨拶も良かったと思いますが、圧巻は張名人の謝辞です。彼は台湾出身なのです。加藤正夫の生き写しかと思われるような顔立ちとしゃべり方でした。
「日本の囲碁界の方々に本当に感謝します。これからも日台友好のためにお役に立ちたい」
乾杯の音頭が終ってすぐに、秋山耿太郎社長と米長会長が固い握手。張名人と3人でハイチーズ。
将棋の就位式と同じようでいて、違う所も多々あります。大勢の参会者の中で私の知り合いも3〜4割いる。張名人の言葉を聞いただけでも行った値打ちはありました。
岡部弘理事長とも話をしました。お互いに頭の半分は公益法人改正をうまく乗り切れるかどうかにあります。ローストビーフがおいしそうだったので、一皿平らげて退出しました。


平成19年十大ニュース
これは将棋界における私個人にとっての十大ニュースです。あくまでも個人からみたものです。
@会長再任
5月の総会で理事になり、互選の結果会長に。任期2年。
A増収2億4700万円(但し赤字)
この一年間で大幅な増収になりました。インターネット、新聞、テレビ、理研等々の合計額です。しかし、それでいて来年5月には「正味財産減」の予想です。構造的なものを改革する必要があります。どげんかせんといかん。
B名人戦共催スタート
C大和証券杯スタート
プレイベントのボナンザVS渡辺明戦は大変な反響でした。インターネットの公式戦誕生は、私の最大のヒットだったと自画自賛。
D将棋倶楽部24入手
久米宏さんのご好意で将棋連盟と一体化しました。これからどう事業、普及に役立てるかは若い人の智恵次第でしょう。私はここまでで充分役割達成と思っています。
E理研とタイアップして「脳の研究」スタート
富士通社が億の協賛金を拠出して脳の研究がスタート。社団法人が「ノーベル賞協力賞」がもらえるかも。
F学校教育課設置
学校教育の中へ将棋を入れる。これはとても大事なことです。東京都内で76校。大阪は少し遅れてのスタートで50校。組織的に日本中に広めたい。正課もあれば部活、放課後クラブといろいろです。まだスタートしたばかりで全国展開を目指します。
G女流分裂
6月7日に女流棋士界が分裂。17名が退会して新団体を結成しました。
40名が残り、谷川治恵会長を中心に「私達は社団法人日本将棋連盟が好きです」と宣言。法外な要求をすることなく、今まで通りで幸せという人達です。両団体ともども応援して下さい。
H伊勢神宮へ奉納対局
今年の竜王戦は伊勢神宮で行われました。前日には人長の舞を神様に奉納しました。史上初のこと。
Iあり閉店
新宿2丁目の「あり」が閉店します。35年間の営業だった1000円で二日酔いする超高級バーでした。TEL:03-3356-0955