福岡県内の小中学校で21日、一斉に終業式が行われた。暴力団同士の抗争が続く久留米、大牟田両市の学校では冬休み期間中も注意するよう児童に呼び掛けた。

 指定暴力団道仁会の本部事務所に近い久留米市の南薫小(国分啓子校長、450人)では終業式の冒頭、国分校長が「抗争事件は続いている。巻き込まれないよう、決まりを守ってほしい」とあいさつ。教員がパトカーの絵を児童に見せ「本部事務所には近づかないで」などと呼び掛けた。

 暴力団九州誠道会本部事務所に近い大牟田市の上官小(永江賢二校長、110人)でも「冬休み中も事務所前は通らないように」と指導した。

 一方、福岡市中央区の平尾小(山下善一郎校長、883人)では待望のクリスマスや正月を前に児童らはうきうきした表情。1年生の吉村瑠(る)希(き)さん(6つ)は「久留米のおばあちゃんちに行く。お年玉が楽しみ」と笑顔をあふれさせていた。


=2007/12/21付 西日本新聞夕刊=