通過ペア間の相関係数が1でない限り、リスク分散効果があります。
スワップ派のポートフォリオにポートフォリオによるリスク分散効果の説明がわかりやすく書かれています。
1.まず、ヒストリカルデータを用意します。今回は例として、USD/JPY、USD/CHF、CHF/HUFの1ヵ月分を用意しました。
USD/JPYとUSD/CHFはロング(買)ポジション、CHF/HUFはショート(売)ポジションを持っているものとします。
2.相関係数表の枠を作っておきます。
3.USD/JPYとUSD/CHFの間の相関係数を求めるために、セルB28に「=CORREL(B2:B24,C2:C24)」と入力します。
USD/JPYとUSD/CHFとの間の相関係数(期間1ヶ月)は0.937となりました。
4.今度は、USD/JPYとCHF/HUFとの間の相関係数を計算します。
セルB29に「=CORREL(B2:B24,D2:D24)*(-1)」と入力します。USD/JPYとUSD/CHFの時と異なり、最後にマイナス1倍しているのは、USD/JPYはロング(買)ポジション、CHF/HUFはショート(売)ポジションのためです。
ロングポジション同士、ショートポジション同士の場合は、マイナス1倍しませんが、ロングポジション−ショートポジションの関係の場合マイナス1倍します。
USD/JPYとCHF/HUFとの間の相関係数は-0.159となります。
5.次にUSD/CHFとCHF/HUFとの間の相関係数を計算します。
セルC29に「=CORREL(C2:C24,D2:D24)*(-1)」と入力します。
USD/CHFはロングポジション、CHF/HUFはショートポジションなので、マイナス1倍します。
6.同一通貨ペア間の相関係数は1.0になるので、セルB27、C28、D29に1.0と入力します。これで一応相関係数表の完成です。
7.通貨ペア間の関係がロングポジション−ショートポジションとなる部分にはわかりやすくするために、色を塗っておくといいでしょう。
為替初心者の自分でもとても具体的で参考になります。
ところで、ヒストリカルデータはどこから引っ張ってくるのが良いのでしょうか?(クロス円以外で出ているのがなかなかなくて・・・)
また、そのデータはlongするつもりのペアであれば買値をプロットし、shortするつもりのペアであれば売値をプロットすれば良いんですよね?
そして、自分が保有しているペア全体がlongであれば全てがlongをしていて、それが限りなく-1に近づいていけば、それは理想的なポートフォリオということですよね?
質問ばかりして申し訳ありません。
為替変動をオフセットできるというのはとても魅力的な投資方法だと思いました。
私の場合、ヒストリカルデータはtokyoahead.comのHistorical comparative Currency Chart:を使っています。
http://tokyoahead.com/main/staticpages/index.php/chart2
>また、そのデータはlongするつもりのペアであれば買値をプロットし、shortするつもりのペアであれば売値をプロットすれば良いんですよね?
ビッドとアスク両方のヒストリカルデータがあれば、そこまで区別してもいいでしょうが、マイナー通貨だと業者によってスプレッドが大幅に異なるのと、売値/買値両方のヒストリカルデータを入手することが困難です。また、相関係数を求めるだけであれば、ビッド、アスクどちらの値を使ってもスプレッドが一定であれば相関係数は同じ値になります。
以上のような理由で、ロング/ショートどちらの場合でもtokyoahead.comで入手できるビッドで評価しています。
>そして、自分が保有しているペア全体がlongであれば全てがlongをしていて、それが限りなく-1に近づいていけば、それは理想的なポートフォリオということですよね?
相関係数は、2つの通貨ペア間で評価するものですが、相関係数が-1だと完全にリスクが回避されます。
ただし、ヒストリカルデータを用いた方法は過去の一定期間の値動きを基にして、将来も同様の値動きになるだろうという前提があります。この前提が崩れる可能性もリスクとして考慮しておく必要があります。
>為替変動をオフセットできるというのはとても魅力的な投資方法だと思いました。
2つのスワップを得るポジションを保持しながら、それらの相関係数がマイナスだと為替変動のリスクヘッジ効果は大きいです。
ただ、そういう通貨ペアの組み合わせは、あまり多くないです。
そのうち、相関係数だけでは困難な3通貨ペア以上ポジションを持った時のリスクとリターンの評価方法を記事にしますね。
豪ドル利上げ予測の計算の仕方教えていただき、ありがとうございましたm(_ _)m
早速、本日のブログの記事に引用させていただきました^^
(問題がありました教えてください)
今後もよろしくお願いいたします♪