1.今回は例として、以下の図のデータを用います。
2.各通貨ペア毎のヒストリカルボラティリティを算出します。通貨ペア毎のヒストリカルボラティリティの算出方法はこちら
3.各通貨ペアに、どのくらい投資しているのか把握し、
各通貨ペアの投資金額ベースで比率を算出します。
USD/CHFとCHF/HUFは20000通貨単位投資していても、
投資金額ではUSD/CHFの方が多くなります。
4.相関係数を算出します。USD/CHFとCHF/HUF間、USD/JPYとCHF/HUF間はロング−ショートの関係なのでマイナス1倍の演算を忘れないようにします。相関係数の求め方はこちら。
5.分散共分散の計算を行ないます。分散共分散表で、同一通貨ペアが交差するセルの計算式は、(相関係数)×(その通貨ペアのヒストリカルボラティリティ)×その通貨ペアのヒストリカルボラティリティ)となります。
6.異なる通貨ペアが交差するセルは、(相関係数)×(通貨ペア1のヒストリカルボラティリティ)×(通貨ペア2のヒストリカルボラティリティ)となります。
7. 5.と6.の演算をして分散共分散表を完成させます。
8.分散共分散投資比率表を作成していきます。同一通貨ペアが交差するセルの場合、(その通貨ペアの分散)×(その通貨ペアの投資比率)×)×(その通貨ペアの投資比率)となります。
セルB46の計算式は、=B41*B29*B29 となります。
9.異なる通貨ペアが交差するセルの場合、(通貨ペア間の共分散)×(通貨ペア1の投資比率)×(通貨ペア2の投資比率)となります。
10.分散共分散投資比率表を完成させます。
11.10.で完成した表の全てのセルの合計値を算出し、平方根を求めると、全ポジションのヒストリカルボラティリティとなります。
この例の場合だと、ヒストリカルボラティリティは6.10%。
USD/JPYの7.22%、USD/CHFの6.84%、CHF/HUFの8.76%のいずれよりも低い値で分散投資の効果が数値でも表れています。
今までも、書こう書こうと思っていた記事なのですが、計算量が多くなるのでいつも躊躇していましたが、今夜は一気に書き上げました。ちょっと疲れました。それでは。
凄いですね。
私もこれからポートフォリオを用いた取引をしていきたいと思っていたのですが、ショートフォール確率なるものは聞いたことも無かったです。
とても参考になりました。
こちらの過去ログもこれから全て読みます。
また私のブログでもリンクをさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
これからもちょくちょく訪問させていただきます。
丁寧なご説明ありがとうございます!
ものすごく勉強になりました!
なるほど、かなり複雑ですね。
しかし、これでなんとかわかりそうです。
一度自分のポートフォリオもこの方法で計算してみます。
本当にありがとうございました。
今後の記事にも期待しています!
リンクしていただいて構いませんよ。私のブログではたっち様のブログをリンク集に加えました。これからもよろしくお願いします。
今のところ分散投資はうまくいっています。昨夜トルコリラが急落(1.5%くらい)しましたが、超高金利に目を奪われて、トルコリラに投資を集中してたら大損害。分散していたおかげで限定的損失ですみました。これからもよろしくお願いします。
まだまだポートフォリオは勉強中の身ですが、今後活用していきたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。
ちなみに私の教材はある所で買ったEブックです。3万円の元を取り返さないと・・・
一つ質問なのですが、ケロ様はリスクを出す時にHVを使用されていますよね?
では例えば、ポン円が200円でドル円が100円だったと仮定します。HVが両方とも10%の場合で同じ1万通貨分買っていたとすると、10%下がった場合ポン円だと2万円でドル円だと1万円損することになります。
そうすると同じ10%でも通貨によって重み(損失)が違ってきてしまうのではないのでしょうか?
別例、ポン円が200円ドル円が100円でHVが、ポン円が8%でドル円が10%の場合、ポン円の方がHVは低いですが、先ほどの条件で実質の損を出すと、ポン円が1万6千円でドル円は1万円となります。
となるとHVがポン円の方が低いがポン円の方が損失額は大きくなってしまいます。
分かりにくい文面で申し訳ありませんが、どうもそのあたりが考えれば考えるほどよく分からないため、ご教授願えるとありがたいです。
長々とすみません。
管理人ミスターと申します。
この度新しくランキングサイトを
開設しましたので、アクセスアップの
ためにお使いください。
登録サイトが少ない今がチャンスです!!
http://rank-net.jp/mr250/
それと、HVと下落率と損失額は全く別物です。
下落率が小さい通貨ペアを選んでも、下落率が大きい通貨ペアより投資比率が大きければ、下落率が小さい通貨ペアの損失額が大きくなることがあります。
またHVは、損失額を推定するものではないです。損失額の推定はHVではなく、通常バリューアットリスク(VaR)を使います。VaRの求め方は以下の記事を参照してください。
http://ironcoke.sblo.jp/article/1492235.html
FXCMですと1万通貨の取引をした場合、どの通貨でも2万円の維持証拠金で良いため、同じ投資額になってしまいます。でもこれだとFXCMにしか通用しないため、非現実的ですね。
VaRもさらに突っ込んでwww.imes.boj.or.jp/japanese/kinyu/2001/kk20-b2-4.pdfで見てみましたが理解困難でした(><)
もうちょっと勉強します。
さらに訪問とコメントまでしていただいて本当にありがとうございました。
今後もよろしくお願いいたします。
私がVaRを使っている理由のうちのひとつは、Excelの関数ひとつで計算できる簡便さがあります。VaRは広く使われている分、さまざまな欠点も指摘されていますが、レバレッジよりはましだと思っています。
レバレッジ3〜4倍なら安全という人もいますが、ZAR/JPYあたりは3倍でも危ないは思います。現在は16円前後ですが、1年以内に11円台になる可能性が数%あると私は思ってます
私もたっちさん同様に思っていたので
基準レート±(基準レート*ヒストリカルボラティリティパーセンテージ)
でHVに通貨価値を加味して比較しています
これで比較するとAUD/JPYのパフォーマンスの良さが目立つのですが
ぱっと見で投資対象を比較するのに使っています
>基準レート±(基準レート*ヒストリカルボラティリティパーセンテージ)
これはVaRの考え方とほぼ同じです。VaRの場合、マイナス側だけを見てリスクの大きさを考えます。
VaRの式を書き換えると
基準レート+スワップ金利−(基準レート*ヒストリカルボラティリティパーセンテージ*定数)
と表現できます。
定数の部分は信頼区間95%の場合、1.645、信頼区間99%の場合、2.326です。
以下の記事も参考にしてみてください。
ショートフォール確率、バリューアットリスクのグラフ
http://ironcoke.sblo.jp/article/1510047.html
よくVaRの算出法を吟味すればご指摘の通りですね
今気づきました。。。お恥ずかしい
数学はてんで駄目で
もっと学生時代にまじめに勉強しておけば良かったです
ともあれご助言ありがとうございました
3通貨のときは上記のような分散共分散が必要になるのですね。
ところで、単に2通貨のときは、
相関係数*A通貨の保有比率*B通貨の保有比率
でいいのでしょうか?
それぞれの保有比率=A通貨の建玉合計/口座全体の建玉合計として。
このときに、A通貨とB通貨の保有枚数を増減させて、ヒストリカルボラティリティが最小になる保有枚数の組み合わせが、求める求める理想の枚数ということでしょうか?
基本的なことを聞いてすみません。
よろしくお願いします。
教えてください。
2通貨の合成HVの計算
A通貨ロング&B通貨ショートのときは
(2通貨の合成HV)=(相関係数)*((A通貨の保有比率)*(A通貨のHV))*((B通貨の保有比率)*(B通貨のHV))*(-1)と、ショートの(-1)をかけるのでしょうか?
計算してみると、保有比率がA通貨:B通貨=50%:50%のときを中心に、左右対称になるのですが、、、
たとえば、A通貨:B通貨=20%:80%の結果と、A通貨:B通貨=80%:20%のときの((2通貨の合成HV))が同じになるのですが、私の計算間違いなのでしょうか。
よろしくお願いします。
2通貨ペアの合成HVの計算方法についてですが、為替バカさんのブログに詳しく書いてあるので参考にしてみてください。
http://fffx.net/17/186/001466.php